追われる夢について

追われる夢というと、以前紹介した「追いかけられる夢」と混同してしまう方も多いのではないかと思います。

ですが、「追いかけられる夢」と「追われる夢」は微妙にニュアンスが違います。追いかけられる夢は自分を追う対象がその場にいる状態です。

それに対し追われる夢は、自分を追う対象がその場にいるとは限らず、隠れている場合が隠れていたりとその場にいない状態も指します。

そして、夢の解釈もまた全く違います。

追いかけられる夢は前にも紹介した通り「追い詰められている精神状態」の表れでした。
これに対し追われる夢は「負の感情を抱いている」ことの表れです。

そのため、追われる夢を見た場合は、自分がマイナスの感情を持っていることを自覚し、それに対しどう対処していけばいいかを考えるようにしましょう。

負の感情は誰しもが持つものですが、夢として現れるほどというのはよほど強い感情であるということです。

強くなりすぎた負の感情は、自分自身を傷つけますし、他の人にも影響を及ぼしてしまいます。

自分にも他人にも不快な思いをさせてしまわないよう、どうすれば負の感情を収め、取り除いていくことができるかという問題に向き合いましょう。　

殺人犯に追われる夢

殺人犯に追われる夢はとても恐ろしい気持ちになりますよね。

自分を追う殺人犯は今まで人を殺してきたのだから、次は自分が殺されてしまうに違いない・・・とゾッとしてしまいます。殺されないように、夢の中でも必死に逃げている場合がほとんどです。

この場合、夢に出てくる殺人犯は、自分自身の中に眠る凶悪性を表しています。

「自分が人を殺そうとしているの！？」と驚かれるかと思いますが、そういうわけではありません。ただ、殺人を犯すような「攻撃的な感情」があなたの中で息を潜めているということなのです。

自分が持つ攻撃性を自覚し、それが他の人を傷つけてしまわないように気を付けておくことによって、対人トラブルを防ぐことができます。ですので、きちんと自分自身と向き合うようにしてください。

また、夢の中で殺人犯のこれまでの経緯が分かるようであれば、それもきちんと覚えておいてください。殺人犯の犯した罪によって、あなたの中の攻撃性をより細かく把握することができます。

快楽殺人であれば「人を傷つけることそのものを楽しんでいる」、通り魔的殺人犯であれば「衝動的に人を傷つけたくなる」、人を恨んだ末での殺人であれば「特定の相手に恨みを持ち攻撃したいと願っている」、強姦などの性犯罪ののちの殺人であれば「攻撃的な強い性衝動」の表れ・・・など、殺人犯の殺人に至った経緯で、あなたに眠る攻撃性は何由来なのかが分かります。

警察に追われる夢

警察というと、私たち国民を守るため悪と戦う正義の象徴・・・と考える方も多いと思います。

いわばヒーロー的なポジションでもありますし、男性の中には幼少期は警察になりたいとあこがれを持っていた人も少なくありません。

そんな警察に追われる夢を見ているときというのは、「社会などが定める常識・規則に対し、圧迫感を感じているとき」です。

この夢の中では警察が「常識・規則」の表れであり、それに追われるということは常識や規則にがんじがらめになった自分から抜け出したいという願望が夢となって表れているのです。

常識や規則にとらわれることなく暮らしていけるのであれば、誰しもがそうしたいでしょう。自分のしたいように自由に振舞える開放感を、誰もが望むことでしょう。ですが、現実問題なかなかそううまくはいきませんよね。

あなた自身がしたいことを自由にできないもどかしさが、こうした夢となって表れているのです。

こうした圧迫感・抑圧感をそのままにしていくと、ストレスがたまってしまい、精神的な負担となってしまいあなた自身を苦しめます。自分のことを助けてあげるという意味でも、自己を解放する場所を作ってあげるようにしましょう。

追われる中で隠れている夢

追われる中で隠れている夢は、自分が持つ負の感情に対し目を背けようとしている気持ちの表れです。

自分が負の感情を持っていることを恥ずかしく思い、必死に隠し、なかったことにしようとしている深層心理が働いているのです。

負の感情を持たずに生活していくことができたら、どれほど心にゆとりができることでしょうか。

でも人というのは絶えず思考を巡らせているのですから、その中で負の感情が出てくることはいわば仕方のないことなのです。

大切なのは、負の感情に対ししっかりと向き合い、それを受け止め、どう消化していくか、です。

負の感情があるという「事実」を認め、それをどう解決するかという「過程」に目を向けるようにしましょう。自分の心に負の感情があるのは仕方のないことなのだ、と思うことができれば心に余裕も生まれます。

追われる途中で殺されそうになる夢

追われる途中で殺されそうになる夢は、「逆夢」となり良い夢とされます。

逆夢というのは、夢の中で起こったことと逆のことが起こることであり、夢の中でも縁起が良いものとなります。

殺されそうになる夢を見ると「自分の身にも危険が迫っているのでは・・・！」と心配になってしまうかと思いますが、心配はいりません。

追われる途中で殺されそうになる夢を見た時は、これからあなたが危険から逃れることができるサインです。

ハラハラするようなことが起こったり、窮地に追いやられてどうすればいいかわからなくなったときでも、ぎりぎりのところでやり過ごすことができます。

自分はピンチを切り抜けることができる、と前向きにとらえ、堂々と過ごすようにしましょう。

刃物を持っている人に追われる夢

人に追われるだけでも恐怖を覚えるのに、更にその人が刃物を持っていたら、余計恐ろしくなってしまいますよね。自分がその刃先に傷つけられるのではと思ってしまうことと思います。

この夢の場合、刃物は「他人からの負の感情」を表しています。

「あいつなんて大嫌いだ」という嫌悪感、「あいつのことが羨ましい、妬ましい」という嫉妬、「あいつには敵わない」という屈辱・・・など負の感情にも様々なものがありますが、その標的となってしまうと精神的に負担になってしまいます。

つまり、刃物を持った人に追いかけられる夢は、「他人からの負の感情に負けそうになってしまっている」ことの表れとなるのです。

自分自身でも気づかないうちに、他人の負の感情に心が蝕まれてしまっている状態ですので、自分の心を労わってあげるようにしてください。

もし誰からの負の感情なのかが明確にわかっている場合であれば、その相手と話し合い、解決に向けて努力しましょう。

異性に追われる夢

異性に追われる夢は「恋愛」に対し、何らかの負の感情を抱いていることの表れです。

異性が誰なのかにより夢の解釈も違ってきますので、追ってくる異性の顔をよく覚えておくようにしてください。

追いかけてきた相手が知り合いであった場合ですが、これは相手に対してコンプレックスを持っていることの表れです。

相手に対し「ここは相手に絶対に勝つことができない」と強く感じているところはありませんか？心の余裕などのような精神的なものでも構いませんし、学歴・収入などいわゆるその人の「ステータス」でも構いません。

表向きはそういった格差に対し何も感じていないように見せても、あなたは深層心理ではかなり強いコンプレックスを感じています。

コンプレックスを持ち続けているとどんどん卑屈になってしまい、それも態度に表れやすくなります。
そのコンプレックス以外で彼に勝つことができる部分を、自分の中に一つでも見出すようにしましょう。

もし相手が知り合いでなかった場合は、今のあなたの男性関係に対し不満を感じていることの表れです。

恋人や男友達がいるという場合であれば、あなたはその関係性をどこか物足りなく感じており、現状以上のものを求めています。恋人との関係性を改善したり、新たな男友達を作ることができるようにしましょう。

また、恋人もおらずあまり男友達もいないという場合であれば、その現状を抜け出し、彼氏や男友達を作りたい！という願望の表れです。出会いの場へ積極的に赴くようにしましょう。

追われる途中で助けられる夢

追われる途中で助けられる夢を見た場合、あなたはこれまでぶち当たっていた問題が解決に向かい始めていることの表れです。

今まで悩んでいたことがあったとしても、この夢を見たのであれば大丈夫です。どんなに絶望的に思えていた悩みであっても、徐々に解決することができるようになります。

また、「誰に助けられているか」も重要なので覚えておきましょう。

助けてくれた相手が知り合いであった場合は、その人があなたの悩みを解決してくれるキーパーソンとなりますので、その人とのかかわりを大切にしておきましょう。

逆に、助けてくれた相手が知らない人であった場合は、自分自身の力のみで解決することができるということの象徴です。自分自身の力に対し、もっと自信を持つようにしてください。

まとめ

追われる夢を見た時、「自分が何かをしてしまっているのではないか・・・」と自分自身の行いを反省してしまいがちです。

ですが、負の感情は誰もが避けて通ることのできない道です。どんなに穏やかそうなやさしさの塊のような人であっても、誰だって一度は負の感情を抱いているのです。負の感情を抱くことは恥ずかしいことではありません。

この夢を見たことによって、あなたはその自分自身の気持ちと向き合うことができるため、一回りも二回りも成長できるようになります。

夢の解釈をしっかりと心に刻み、自分が抱える感情や問題から目をそらさずに、しっかりと考えるようにしましょう。

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