概要
香川県は四国の北東に位置し、瀬戸内海に面する県で、県庁所在地は高松市です。
讃岐地方の中央に位置する、面積1,876.72km2の全国で一番狭い県です。
県の北部は瀬戸内海と讃岐平野が広がり、南部は讃岐山脈が連なります。
讃岐平野は、県域の約半分を占めています。
県域には、小豆島をはじめ約110の島々を有します。
人口は約98万人を有しています。
県域に流れる川が少なく、昔から渇水対策が課題でした。
県内には約14,000箇所のため池が作られていますが、夏には水不足に悩まされることも少なくありません。
県のシンボルは、花と木はオリーブ、鳥はホトトギス、魚はハマチ、獣はシカです。
県公認のマスコットキャラクターは「親切な青鬼くん」です。
親切な青鬼君は、童話『泣いた赤鬼』に出てくる青鬼をモチーフにしたキャラクターで、県の観光PRを担っています。
香川県の特徴は、全国でも屈指の貯蓄率を誇る県です。
堅実に貯蓄をする県民性と、四国お遍路に訪れる観光客への接待の精神残る街です。
産業は、農業はお米をはじめ、みかんやレタス、オリーブなどの栽培が盛んですが、近年、農地が宅地に転用されるケースが多く、農地が減少傾向にあります。
漁業では、イワシ、シラス、タコなどが水揚げされる他、ハマチや海苔、真鯛の養殖が盛んです。
特にハマチは全国ではじめて養殖に成功した「ハマチ養殖発祥の地」として知られています。
県域は瀬戸内海に面するほか、多くの離島を抱えるため水産業は県の重要な産業の一つになっています。
坂出市には、州臨海工業団地があり、造船、石油などの企業や工場が立ち並んでいます。
特産品には、全国的に「うどんといえば香川」と言われるほど、県で製造される讃岐うどんは有名です。
県観光教会では、県名を「うどん県」に改名する架空の設定で、香川県のPR活動に力を入れています。
観光業では、日本で最古の芝居小屋である「旧金比羅大芝居」、アートの島として国内外から知られる離島、直島などが人気のスポットです。
歴史
成り立ち
県域からは、旧石器時代の遺跡が発掘され、約二万年前から人々の暮らしが営まれていたことがわかっています。
令制国時代は「讃岐国」に相当します。
平安時代、藤原純友(ふじわらのすみとも)が讃岐国の国府を陥落します。
朝廷から派遣された小野好古(おののよしふる)とともに、讃岐国の武士も保元の乱で戦います。
その後、戦いに敗れた崇徳上皇が讃岐国に流され、亡くなりました。
また、鎌倉時代には、鎌倉新仏教派の僧侶である法然(ほうねん)も讃岐国にも流刑されました。
室町時代には、足利氏一門の細川定禅(ほそかわ じょうぜん)が讃岐国に入り、室町時代を通して支配します。
讃岐国の香西氏、香川氏、安富氏、奈良氏の四氏は細川四天王と呼ばれていました。
戦国時代には、幾度となく戦が行われ、讃岐は仙石秀久 (せんごくひでひさ)に与えられ、高松城が築かれました。
江戸時代には松平頼重(まつだいらよりつね)が高松に入って東讃高松藩1を、京極氏が丸亀に入って西讃丸亀藩5万1千石を領します。
その後丸亀藩が分離し、多度津藩が出来、江戸時代には、高松藩、丸亀藩、多度津藩が設置されていました。
高松藩では、今もその名が伝えられる平賀源内(ひらがげんない)が世に出ています。
1871年の廃藩置県で、藩はそのまま高松県、丸亀県、多度津藩は倉敷県となります。その後編入、合併などを繰り返し、1872年に現在の県域と同じ香川県が設立されました。
歴史的人物ゆかりの地
『高松城(たかまつじょう)』高松市
別名「玉藻城(たまもじょう)」と呼ばれるお城です。
1587年、讃岐国の領主であった生駒親正(いこまちかまさ)によって築城されました。
現在残っている遺構は、江戸時代に松平頼重(まつだいらよりしげ)によって改修されたものです。
『丸亀城(まるがめじょう)』丸亀市
別名「亀山城(かめやまじょう)と呼ばれるお城です。
1597年豊臣秀吉政権の時代に、生駒親正(いこまちかまさ)が岐17万石を与えられ亀山に築いた支城です。
6年の歳月をかけて建築されたと言われています。
『天霧城(あまぎりじょう)』善通寺市
1364年に香川氏によって建立されたお城です。
1585年に廃城されました。
史跡/碑
『富田茶臼山古墳(とみたちゃうすやまこふん)』さぬき市
古墳時代の長約139メートル、後円部直径約91メートル、前方部幅約77メートル、後円部高さ約15.7メートル、前方部高さ約11.8メートルの前方後円墳です。
きその規模は四国地方最大の規模と言われています。
『石清尾山古墳群(いわせおやまこふんぐん)』高松市
石清尾山丘陵上に20基を超える円墳や積石塚の古墳群です。
積石塚は4世紀から5世紀のものと考えらています。
古墳群周辺には、6世紀ごろの20基の横穴式石室があります。
歴史的建造物
『旧金毘羅大芝居(きゅうこんぴらおおしばい)』仲多度郡
1835年から1836年にかけて建築された芝居小屋です。
現存する芝居小屋では日本最古の建造物です。
『大坂城石垣石切丁場跡(おおさかじょういしがきいしきりちょうばあと)』小豆群
良質の花崗岩の採石場跡です。
1615~1645年の大阪城修築工事の際に、工事用の石材を砕石しました。
『塩飽勤番所(しわくきんばんしょ)』丸亀市
1798年建築、1860年に改築された塩飽諸島(瀬戸内海の島々)の勤番所(統治する役所)です。
勤番所の建物は全国で唯一の貴重な建築物です。