概要
大阪府は、近畿地方に属する府で、府庁所在地は大阪市です。
府には33市9町1村の計43の自治体があり、政令指定都市2市、中核市4市、特例市5市を有しています。
面積は1,905.14km2で、全国の中で面積が二番目に狭い都道府県です。
近畿地方の中部に位置し、古くから水上交通の要の地でした。
南西部には瀬戸内海に続く大阪湾を有します。
海に面する都道府県の中で、唯一離島を有していません。
また、海岸線は、うめ立てが行われ、、自然のままの海岸線は1%くらいしか残っていません。
北部には北摂山地、東に生駒山地・金剛山地、南に和泉山地と、三方向を山に囲まれています。
県庁所在地のある大阪市は、大坂平野が広がっています。
大阪府の府名は、中世には「大坂」の名称でしたが、明治より大阪に改名されました。
人口は約884万人で、東京、神奈川に次いで、全国で3番目に多い人口を有しています。
近畿地方はもちろん、西日本の行政、経済、交通の中心地であり、日本第二の都市です。
府のシンボルは花はウメ、サクラソウ、木はイチョウ、鳥はモズです。
府公認のマスコットキャラクターは「もずやん」です。
もずやんは、府の鳥モズをイメージしたキャラクターで、府の広報担当副知事、大阪インターハイ応援体調、大坂製品の宣伝部長、消費者教育推進大使を兼任しています。
大坂は府民の日を設定していません。
産業は、工業が活発で、府内には阪神工業地帯、堺泉北臨海工業地帯、堺泉北臨海工業地帯、テクノステージ和泉、二色産業団地などの工業地帯を抱えています。
また、本店や本社を府内に構える大手企業の数は、東京に続いて全国で二番目に多いです。
大阪といえば、独自の文化が発展し、方言である大阪弁(関西弁)をはじめ、漫才の吉本興業、関西芸人をイメージする人が多いでしょう。
府内には、吉本興業の他に、よしもとクリエイティブ・エージェンシー、松竹芸能があります。
また、プロ野球の阪神タイガーズの本拠地であり、野球以外のプロスポーツチームの多くが本拠地としています。
大阪は、観光業も発展しています。
中でも外国人観光客の数は、増加傾向にあります。
人気の観光スポットは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン 、通天閣、道頓堀、大阪城、万博記念館などがあります。
歴史
成り立ち
府域は、令制国時代では「摂津国」「河内国」「和泉国」の三国と「大和国」、「丹波国」の一部に相応します。
古来より、瀬戸内海の航路の終着点として発展してきました。
大阪市にある住吉大社の近くに「住吉津」が機能し、大和王権と深いつながりがありました。
「古事記」や「日本書紀」よると大和政権の元、仁徳天皇(じんとくてんのう)の難波高津宮、反正天皇(はんぜいてんのう)の丹比柴籬宮、継体天皇けいたいてんのう)が即位した樟葉宮、敏達天皇(びだつてんのう)の百済大井宮など、多くの天皇のもと都が置かれていました。
鎌倉時代には、河内から新政の立役者と言われる武将、楠木 正成(くすのき まさしげ)が出て活躍します。
室町時代には、河内は畠山氏、摂津と和泉は細川氏が守護を任されましたが、戦国時代に両家の争いが繰り返されました。
1582年の本能寺の変で織田信長が死亡した後、領土を継承した豊臣秀吉が居城となる大阪城の築城を開始しました。
江戸時代には、全国の経済、商業の中心地として大きく反映し、「天下の台所」と呼ばれていました。
1868年には大坂裁判所が設置されたのち、大阪府が誕生します。
歴史的人物ゆかりの地
『枚岡神社(ひらおかじんじゃ)』東大阪市
神武天皇の命により、天種子命(あめのたねこのみこと)が国の平和を祈願するために祀られたのが枚岡神社のはじまりと言われています。
時の有力者が数々訪れ、奉納しています。
訪れた有力者は、平清盛(たいらのきよもり)、源義経(みなもとのよしつね)、源頼朝(みなもとのよりとも)、豊臣秀頼(とよとみひでより)などがいます。
また、神主であった水走氏(みずはいし)は、武士団となっています。
『大阪城(おおさかじょう)』大阪市
かつてこの地には石山本願地があり、その跡地に1583年、豊臣秀吉により築城工事が開始されました。
1585年に天守が完成した後も、断続的に城造りが続けられ、居城が築きあげられました。
秀吉の死後は、息子の秀頼(ひでより)が城主となりましたが、1600年の関ケ原の戦いで、実権は徳川家康に移ります。
1615年の大坂夏の陣にて、大阪城は落城します。
豊臣氏滅亡の後は、徳川幕府によって再建されています。
史跡/碑
『仁徳天皇の陵(じんとくてんのうのみささぎ)』堺市
大仙町にある百舌鳥耳原中陵(もずのみみはらのなかのみささぎ)に治定されている大仙陵古墳です。
『履中天皇の陵(りちゅうてんのうもみささぎ)』堺市
石津ヶ丘にある百舌鳥耳原南陵(もずのみみはらのみなみのみささぎ)に治定されている上石津ミサンザイ古墳(前方後円墳)です。
『反正天皇の陵(はんぜいてんのうのみささぎ)』堺市
三国ヶ丘町にある百舌鳥耳原北陵(もずのみみはらのきたのみささぎ)に治定されている田出井山古墳(前方後円墳)です。
※陵とは天皇の墓所です。
歴史的建造物
『四天王寺(してんのうじ)』大阪市
593年に聖徳太子(しょうとくたいし)が建立したお寺です。
四天王寺は、日本で最も古い建築様式の一つに数えられ、その建築技術は中国や朝鮮半島の大陸様式を今に伝えています。
『難波長柄豊碕宮(なにわのながらのとよさきのみや)』
皇太子(後の天智天皇)によって企画され築城されたお城で、652年に完成した孝徳天皇の皇居です。
日本初の本格的な宮殿建築と言われています。
『住吉大社(すみよしたいしゃ)』大阪市
摂津国の時代に神功皇后(じんぐうこうごう)により鎮斎された神社です。
一本宮から四本宮にいたる 4棟の本殿は「住吉造」で建築され、神社建築史上最古の様式の一つといわれています。
全国約2300社余の住吉神社の総本社です。