概要
岐阜県は中部地方に位置する内陸県で、県庁所在地は岐阜市です。
中部地方に位置しますが、愛知、三重、静岡とともに東海地方に区分されることもあります。
県の北部を「飛騨地方」といい、、標高3千メートル級の飛騨山脈をはじめ、多くの山々が連なり、平地はわずかしかありません。
南部は濃尾平野が広がり、低地面積が広く「美濃地方」と呼ばれています。
美濃地方をさらに4つに区分し、西濃・岐阜・中濃・東濃と呼ぶこともあります。
美濃地方の一部地域は、海抜0m以下の場所もあり、水害対策として堤防に囲まれた中に集落を形成している地域もあります。
面積は10,621.29km2を有し、隣接する他県との県境は山や山脈、河川になっています。
県内を流れる川は、6つの水系からなっています。
飛騨地方の北部は、神通川水系、庄川水系で日本海に注ぎます。
南部は木曽川水系で太平洋に注ぎます。
他にも、木曽川水系、庄内川水系、矢作川水系、九頭竜川水系があります。
県のシンボルは、花はレンゲソウ、木はイチイ、鳥はライチョウ、魚はアユてす。
県公認のマスコットキャラクターは「ミナモ」です。
ミナモは川の水面(みなも)に住んでいる要請て、水色の服、黄色い靴も水色と黄色のストライプの帽子を被っています。
水色は岐阜の清流、黄色は太陽を表している男の子で、岐阜の魅力をPRする活動をしています。
人口は約203万人で、特徴的なのが、日系ブラジル人、フィリピン人などの外国籍の人口が多いことです。
特に美濃加茂市は、人口の1割が外国人で、主に向上の労働者として働いています。
岐阜県の産業は、川崎重工業、三菱重工業、航空産業、自動車産業に関連した製造業が盛んです。
また、関市周辺では刀剣類の製造が盛んです。
陶器の「美濃焼」は全国的に知られていますが、瑞浪市の東濃西部で作られた陶器です。
瑞浪市意外にも土岐市、多治見市でも陶磁器の製造がおこなわれ、土岐市は陶磁器の生産量日本一を誇っています。
県庁所在地のある岐阜市は、昭和の戦後から繊維問屋が発展し、今もアパレル産業が多い場所です。
県内で栽培される農作物は、トマト、ホウレンソウ、枝豆、果物などがあります。
他にも鶏卵、肉、はちみつなどが製造されている他、日本酒と焼酎の生産に県は力を入れています。
岐阜県を訪れる年間観光客数は約6千7百万人で、そのうち4百万人が飛騨高山を訪れています。
また、合掌造りの集落として世界遺産に登録された白川郷は、国内外から観光客が訪れています。
他にも、「日本三大名湯」に数えられる下呂温泉など、観光資源が豊富です。
歴史
成り立ち
県内で発掘された遺跡によると、後期旧石器時代から岐阜では人々の生活が営まれていたことが分かっています。
現在の県域は、令制国では、「美濃国」と「飛騨国」の二国に相当しますが、一部「越前国」「信濃国」「伊勢国」「尾張国」の地域も含まれています。
4世紀の中頃は、ヤマト政権の勢力下に置かれていました。
戦国時代に入ると、県内の美濃国地域では、
戦国時代になると、美濃国の戦国大名の斎藤道三)(さいとう どうさん)や織田信長(おだ のぶなが)の活躍の舞台となりました。
歴史上有名な徳川家康(とくがわいえやす)と豊臣秀吉(とよとみひでよし)の家臣であった石田三成(いしだ みつなり)が戦った「関ケ原の戦い」も行われ、激動の歴史の舞台となった地域です。
江戸時代に入ると美濃国は大垣藩、苗木藩、岩村藩、八幡藩、高富藩、加納藩、尾張藩、今尾藩、高須藩に分割されます。
飛騨国は幕府直轄領として当時されました。
1871年の廃藩置県の翌年に、岐阜県が誕生します。
歴史的人物ゆかりの地
『岐阜城(ぎふじょう)』
1201年に二階堂行政(にかいどう ゆきまさ)が稲葉山に砦を築いたのが岐阜城の始まりと言われています。
二階堂行藤の死後、廃城された城です。
『奥の細道むすびの地記念館(おくのほそみちむすびのちきねんかん)』大垣市
大垣市は、俳人・松尾芭蕉(まつおばしょう)が紀行文「奥の細道」の開設をはじめ、旅をして歩いた結びの地と言われています。
芭蕉の人生を紹介する「芭蕉館」をはじめ、大垣市の歴史や文化を紹介する「先賢館」、「観光・交流館」から構成されています。
『墨俣城(すのまたじょう)』大垣市
築城時期は不明ですが、1566年に織田信長の美濃国侵攻にあたり、ないし1566年(永禄9年)の織田信長による美濃侵攻にあたって、豊臣秀吉が一夜にして築いたといわれる城で、「一夜城」と呼ばれています。
城の中には歴史資料館があります。
『豊国神社(とよくにじんじゃ)』大垣市
豊臣秀吉(とよとみひでよし)を 祀る神社です。
史跡/碑
『関ヶ原古戦場跡(せきがはらこせんじょうあと)』関ケ原町
1600年に徳川家康率いる東軍と石田三成を総帥とする西軍が激突した「関ケ原の戦い」が行われた地です。
関ケ原町には、多くの史跡が残され、数多くの観光客が訪れています。
歴史的建造物
『白川郷(しらかわごう)』白川村
1995年に世界遺産に登録された合掌造りの集落群です。
国内外から数多くの観光客が訪れる、岐阜県を代表する観光スポットになっています。
『安国寺(あんこくじ)』高山市
1347年に建立されたお寺で、足利 尊氏(あしかが たかうじ)が日本各地に建立したお寺の一つです。
『美濃町(みのまち)』美濃市
重要伝統的建造物群保存地区に選定されている地域で、江戸時代の初期に作られた街並みが残されています。
美濃和紙の生産として繁栄した時代に、富の象徴として家屋の屋根に「うだつ」と呼ばれる装飾を施したのが特徴で、能美町は「うだつのあがる街並み」と呼ばれています。