盛岡市の概要

盛岡市は、岩手県の内陸部にあり、北上盆地の中央部に位置しています。
岩手県の県庁所在地であり、人口は約30万人。
市の北西に岩手山、西に駒ケ岳、東に池峰山、南に南昌山・東根山、北に姫神山と、四方を山々に囲まれている自然豊かな街です。
市の面積は東京23区の1.4倍に相当し、高層階の建物はなく、市街地からも遠くまで見渡せる景観の良い街です。
安土桃山時代に勢力を広げた南部藩(盛岡藩)南部氏が盛岡城を築いた後、城下町として発展してきたのが盛岡市です。
城下町としての名残は、区画整理がそのまま残されています。
盛岡市は山々に囲まれた市ですが、水も豊かで、一級河川に指定されている川(北上川雫石川 、中津川、簗川、米内川、木賊川、諸葛川、南川)があります。
盛岡市の気候は、北上盆地に位置するため、盆地特有の寒暖差が大きいのが特徴です。
内陸性気候ですが、地区によっても異なります。
中心市街地から南部は寒暖湿潤気候、北の標高の高い地域は亜寒帯湿潤地域に属しています。
冬の間は気温が下がり、本州の県庁所在地の中では、青森を抜いて最も気温の低い市でもあります。
冬の積雪量は平均300cm程度で、それほど多くはないのですが、日照時間が極端に低い為、気温が上がらないのが特徴です。
冬の寒さが厳しい半面、夏の気候は猛暑日が殆どなく、快適で過ごしやすい気候になります。
「盛岡」の市名は、「盛り上がる(栄える)岡」という意味から付けられたと言われています。

中世時代には「盛府」と記された記録が残っています。
自然豊かな盛岡市ですが、盛岡出身の著名人である石川啄木は「美しい追憶の都」と称しています。
また「みちのくの小京都」と称されることもあります。
盛岡市の特産は、寒い気候を生かした蕎麦の栽培が有名で「藪川そば」は全国的に知られています。
地元の冠婚葬祭では、蕎麦を供えるのが習慣です。
旧盛岡藩の藩主であった南部氏の家紋をモチーフとした郷土品、お土産品も多く、「向鶴(双鶴)」「武田菱」の家紋=盛岡をイメージさせます。
家紋だけでなく、南部氏の名前そのものが伝統工芸品に多く残り、南部鉄器、南部古代型染めなどは世界的にも有名となっています。
盛岡周辺は、室町時代から製鉄業が栄ました。

そして黒木山の鉄、北上川の砂鉄を用いて鋳造を始めたことが南部鉄器のはじまりだと言われています。
今では岩手を代表する技術工芸品として、国内外から注目されています。
ほかにも、ご当地食として、全国的に有名なのが「わんこそば」です。
わんこそばは、一口大のそばを客のお椀に入れる店員がつき、食べ終わる度にお椀にそばを入れ続けます。
客は「もういらない」という時には、次のそばが入る前に椀の蓋をするというスタイルで食べるそばです。
市内では、多く食べる椀の数を競う「全日本わんこそば選手権」が毎年開催されています。

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