「帰る彼を見送るたび、私は透明になる」
ニックネーム:さや 様
性別:女性
年齢:34歳
あおい先生、はじめまして。
こういう相談を人にするのは初めてで、正直に言えば自分でもどうして苦しいのか、はっきりとは分かっていないのかもしれません。
彼とは約1年、不倫関係にあります。
出会ったときから彼に家庭があることは知っていて、それでも惹かれてしまいました。
一緒にいる時間は本当に幸せで、私のことを「大切にしてるよ」「こんなに心が通った人はいない」と言ってくれます。
でも、夜になると、彼は家に帰っていきます。
その瞬間、まるで私の存在が“消える”ような感覚になります。
スマホも見てくれないし、連絡も取れない。
彼の生活のなかに、私はいない。
あの温かかった時間が、私の中だけの幻だったんじゃないかって思ってしまいます。
会っている間は確かに優しくて、嘘じゃないって分かっているのに、
「私って何だろう?」という気持ちが湧いてきて、帰ったあとの夜は泣いてしまうこともあります。
この関係は、私の心を壊していってるのかな。
でも、彼のことが好きで、どうしても離れられません。
あおい先生、彼は本当に私のことを想ってくれているのでしょうか。
この先、私はどこに向かっていくのでしょうか。
「見送るたびに苦しくなる恋に、“愛”はあるのか」
さや様、ご相談ありがとうございます。
言葉を選びながらも、ご自身の心の深くにある“矛盾”や“脆さ”を正直に伝えてくださったこと、まずはその勇気に敬意を表したいと思います。
今回は、
彼の本心
この関係が心にもたらしている影響
今後の流れと、さや様が選ぶべき視点
この3点を、タロットと霊視の両面から丁寧に視させていただきました。
彼の本心:カップの2・逆位置
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カップの2・逆位置
このカードは、心がつながっているようで、どこか「対等ではない関係」や「一方的な想い」を象徴します。
霊視でも、彼の中には「感情はあるが、責任を負う覚悟まではない」様子が感じられました。
彼にとってさや様は、安らぎであり、癒しであり、
日常の中で見失ってしまった“男としての自分”を思い出させてくれる存在でもあるようです。
でも同時に、家庭という場所に戻る“線引き”は、彼の中でははっきりしています。
だからこそ、夜になると、彼は無意識に“現実”に戻るスイッチを切り替えているのです。
この関係が心にもたらしている影響:月・正位置
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月・正位置
月のカードは「不安・幻想・見えないものへの恐れ」を象徴します。
まさに今のさや様の心が映し出されているようです。
彼が去ったあと、残されるのは“温もりの記憶”ではなく、“自分が消える感覚”。
それは、誰にも存在を認識されていない孤独に近い感情かもしれません。
愛されている実感と、置き去りにされている現実。
そのギャップに、心がすり減ってしまっているように感じます。
未来の流れと、今の選択:世界・逆位置
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世界・逆位置
「完成しきれない関係」「終わりきらないままの停滞」
それがこのカードの示すメッセージです。
このまま関係を続けていった場合、
「離れられないけれど、満たされない」状態が繰り返されていく可能性が高いです。
もちろん、彼との関係に“愛”がないわけではありません。
でもその愛が「心を育てる愛」なのか、「心を削る愛」なのか、見極める必要があります。
「透明な存在」ではなく、「選ばれる存在」になるには
さや様が求めているのは、“一緒にいる時間”だけではないはずです。
帰るときに自分が置き去りにされるのではなく、
“誰かの未来の中に、ちゃんと自分の名前があること”。
その安心感が、いちばんほしいのではないでしょうか。
だからこそ、「なぜ苦しいのか」よりも、
「どんな自分でいたいか」を軸に考えてみてください。
“彼がどうするか”ではなく、“私がどう在りたいか”
彼にとってのあなたは、本当に特別な存在です。
でも、その「特別さ」が、“幸せ”を保証してくれるとは限らない。
苦しさの中にいても、
「彼が好き」という想いに嘘がないのなら、
その気持ちを否定しなくていい。
ただし、「私はどうされたい?」「どうありたい?」という問いだけは、見失わないでください。
“答え”ではなく、“心の整理”をしたいときに
もし、また同じような夜がきて
「私って何なんだろう」
そう思ってしまう瞬間があれば、どうかご連絡くださいませ。
彼の気持ち、未来の可能性、
そして、さや様自身の魂が本当に望んでいる“愛の形”。
ゆっくりと、丁寧に、一緒に探してまいりましょう。
さや様が、愛されるだけの存在ではなく、
“自分の人生を選べる存在”として立ち直っていける日が、必ず来ると私は信じています。