ルーン占いとは?|占い方や代表的なスプレッド

ルーン占いとは、ルーンと呼ばれる24種類の文字を使って占いを行う方法を言います。
このルーン文字を石や木片に刻み、またカードに記して使用します。
ルーン占いの長い歴史の中ではルーン文字を刻んだ小枝や骨で占いを行うこともありました。
現代のルーン占いではセラミック製やパワーストーン、プラスチック製のものに文字を刻んで使用されることもあります。

ルーン占いの基本は、偶然出た文字を神託と捉え、質問に対して何らかの意味を見出すという考え方をします。
そういった意味ではタロット、おみくじ、オラクルカード、書物占いなどと同じであり、卜系と呼ばれる占い方法のひとつとされます。

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ルーン文字の歴史

ルーン文字には長い歴史があります。
紀元前100年以降にルーン文字が現れ始めています。
特に北欧地域でその名残が多く出土していることから、北欧が起源とされています。
ゲルマン民族が紀元2世紀ころから使用し始めたとも言われていますが、多くが口伝であったためはっきりとしたことは分かっていません。

ルーン文字は筆記文字として現代の文字と同様にごく普通に使われていました。
古代北欧ではまだ文字を書き留める文化が発展していなかったため、物にナイフなどで刻んで記されていました。
そのため簡単に刻めるように直線だけで作られているのが特徴とされています。

また木に刻む時に木目に紛れてしまわないように、文字は縦線と斜めの線だけで作られています。
この縦線を幹、斜めの短い線を枝と呼んで区別されています。
ルーン文字は筆記文字以外にも呪術や魔除けに用いられてきた歴史があります。
ブローチに刻んでお守りにしたり、天候の回復を願った儀式に用いられたりと、様々な祈願にも使われてきました。

ルーンという言葉には「秘密」「謎」「知識」「ささやき」といった意味があります。
ここからも呪術や魔除けに使われるルーツがあります。
神秘的な意味があることで魅了される人も少なくありません。
ルーン文字はラテン語を元としているという見方が一般的です。
しかしラテン語を原型にしていない文字も存在します。

文字にはひらがなのように音を表すだけの「表音文字」と、漢字のように文字自体に意味がある「表意文字」の2種類があります。
ルーン文字はこのどちらも兼ね備えているため、文字に付けられた意味を、占う時の「答え」として使うことができる特殊な文字となっています。

ルーン文字と北欧神話

ルーン文字は北欧神話に端を発します。
北欧神話の原典である『古エッダ』の中にルーン文字が登場したのが始まりです。
『古エッダ』は神々や神話に登場する英雄の詩編であり、9世紀から12世紀頃のものとされています。
エッダの中の「オーディンの箴言」や「シグドリーヴァの歌」などにルーン文字のルーツをみることができます。

北欧神話の中で神々の父と呼ばれている偉大な神オーディンは、自ら木に吊るされ九日九夜の苦行を経てルーン文字を発見したと、エッダには書かれています。
北欧神話ではこのオーディンがルーン文字の最初の発見者なのです。

ルーン文字の構成

ルーン文字は24種類存在します。
ウィルドと呼ばれる何も書かれていない「ブランクルーン」を含めない占い方もありますが、こちらではブランクルーンを含める方法でご紹介します。

文字は、フェオ、ウル、ソーン、アンスール、ラド、ケン、ギューフ、ウィン、ハガル、ニイド、イス、ヤラ、ユル、ペオース、エオロー、シゲル、ティール、ベオーク、エオー、マン、ラーグ、イング、オセル、ダエグ、そしてウィルドです。それぞれに正位置と逆位置があり、この48パターンで占った質問をリーディングしていきます。

ルーンは生み出された時から24文字ではなく、時代と共に数も変化してきました。
7世紀に入るとスカンジナビアでは16文字に減らした体形が生まれ、またオランダやイギリスでは28文字から33文字まで増やしていく流れが生まれました。
文字を減らしていく流れを「ヴァイキング時代型ルーン」や「ヤンガーフサルク」と呼び、反対に増やしていく流れを「アングロサクソン型ルーン」と呼ばれています。

ルーン一覧

ルーン占いの方法

ルーン文字は卜術と言われる偶然を元に読んでいく占い方法です。
神託をダイレクトに受け取れる方法と言われています。
占い方は実に簡単で、2種類に分けられます。
一つは「キャスティング」と呼ばれる方法です。

キャスティングは、木片や石に刻んだ全てのルーンを取り出し、布の上に豪快に撒いて落ちた場所や裏表でリーディングする方法です。
実に豪快で大胆な方法です。
古代のルーン占術師がアウトドア派であったことを感じさせます。
大空のもと、風を感じながら行う珍しい占い方法であったのかもしれません。

このバラまき方法は表になったルーンが布の中央に落ちたか端にあるかでメインのメッセージか注意喚起か、などとリーディングしていたようです。
丸い石ではなく木片であれば落ちた時に自立をすることがあります。
この場合はルーンの自己主張として捉え、メインのアドバイスではなく、心に止めておくようなメッセージとして受け取ります。
これはルーンの種類にもよりますが、落ちた場所によってリーディングする方法は二度と同じものが出ないのが特徴です。

もう一つの方法は「スプレッド」です。
タロットやルノルマンカードのように決まった形にルーンを置いていき、その置いた場所に該当する意味と照らし合わせてリーディングを行う方法です。
カード占いのルーン版なので、こちらはとてもメジャーな方法です。

スプレッドではワンオラクルという1つだけを引く方法があります。
袋の中にルーンを入れて手で任意の一つを引くという誰でも簡単にできる方法です。
この方法は「ドローイング」とも呼ばれます。
今日の運勢や一問一答など、様々な場面で使用できます。
おみくじのように考え、すぐに始められますので、最初はワンオラクルで経験していくと良いでしょう。

複数個を使用するスプレッドを使えるようになれば、問題の詳細をより明確にリーディングできるようになります。
スプレッドでは2つ以上のルーンを使用する場合、ある特定の種類のルーンをグループのように捉えて読むことができます。
これをコンビネーションルーンと呼んでいます。

例えるなら、英語の単語だけで訳を調べるよりも、熟語として理解したほうが意味を捉えやすくなることと同じです。
ワンオラクルに慣れてきたら複数個を使用し、コンビネーションも使えるようになるとより具体的にリーディングができてきます。

ルーンカードとは

ルーンカードとは、トランプやタロットと同じ様に、ルーン文字が描かれたカードのことを指します。
ルーン文字が描かれたパワーストーンや小枝などに変わって作られたものですので、基本的にはストーンなどと同じように扱います。
タロットやオラクルカードなどのようにスプレッドを行うことができます。

材質以外に特に大きな違いはありませんが、重さもなく扱いやすくなっているのが良い点です。
スプレッドにおいても丸いパワーストーンであれば正位置か逆位置か迷ってしまうところですが、カードであればこれがはっきりしています。
平べったいセラミックやストーンのように裏向きで出てしまい読めないこともありません。

しかし袋に手を入れて任意のひとつを取り出す「ドローイング」には不向きでしょう。
カードの性質からワンオラクルにするのが適切です。
同じ理由で布の上にばらまくキャスティングも不向きとなります。
材質は紙も含めて自分の好みの中で扱いやすいものを選ぶと良いでしょう。

ルーンの取り扱い

ルーン占いの道具がどんな素材かにもよりますが、基本的には文字は情報を伝達するための道具であり、崇拝の対象ではないと考えます。
道具を大切にするために入れ物に保管するのであって、魔術的なシンボルや崇拝するものとして特別な布や箱に入れる必要はありません。

お守りではなくあくまで占い用のルーンとして使用するのであれば、素材に傷がつかないような布や箱などに入れておけば良いでしょう。
木片であれば欠けてしまわないように保管したいと思うものですし、石であればある程度重いのでどこかに転がっていかないようにしたいと思うものです。

特別扱いをする必要はありませんが、自分の中で「大切で守りたいもの」と感じるのなら、納得できる保管方法で良いでしょう。
占い用のカードを特別な存在として保管することをわずらわしく感じる人にとっては、ルーンは道具として簡単にしまっておくことをおすすめします。
ただし一つでもなくしてしまうと占いができませんので、なくさないようにだけしておいて下さい。

基本的な占い方

ルーンで占いをするための基本的な準備をしましょう。

1.道具を整える

基本の道具はルーンとクロスのふたつだけです。
平らで静かな場所にクロスを敷いて、自分の位置を決めます。
落ち着く場所であれば、床でも地面でも机でも良いでしょう。
ルーンがきちんと揃っているか確認します。
一つでも欠けていては占う事ができません。

2.質問を決める

質問を絞ります。
ひとつだけに限らなくても良いですが、聞きたいポイントをはっきりさせましょう。
曖昧なままではリーディングが難しくなります。
一問一答を心掛けましょう。

3.ルーンをシャッフルする

袋や箱にルーンを入れてルーンをシャッフルします。
よくかき混ぜて、その動きに集中しましょう。
この作業で集中力が高まり、いわゆるゾーンに入るようなタイミングとなります。
袋であれば袋ごと振っても手を入れてかき混ぜても構いません。

4.心を落ち着かせる

心が落ち着いたと感じたら、ルーンを引きます。
複数個を使用するスプレッドの場合は、一つずつ取り出しましょう。
取り出したルーンが裏向きになっていたら、上下を反転させないように表に返して配置します。
丸い石を使用している場合は表で取り出すのが難しいかもしれませんので注意します。
横向きで出た場合は時計回りにルーンを回して縦に直します。

5.リーディングする

配置が整ったら一つずつ読んでいきます。

ワンオラクルスプレッド


質問の答えとなるルーンを一つだけ出すスプレッドです。
ルーン占いの基本中の基本のスプレッドとなります。
質問に対する答えをずばりと出してくれますので、質問が抽象的で目に見えない事柄であっても、聞くポイントをおさえていればルーンからのメッセージが出てきます。
練習をかねて毎日行っても良いでしょう。

質問の内容としては
「今日の運勢を教えて下さい」
「この問題に対するアドバイスを下さい」
「相手はどう思っていますか?」
「私にとって○○はどういうものを指しますか?」
「この後の行動はどうとるべきでしょうか?」

このスプレッドは応用として二者択一ができます。
YESかNOかを占うには適しているので、質問を簡単なものにして占ってみましょう。
「誘いにのるべきかどうか」「引き受けるべきかどうか」「買うか買わないか」など、YESかNOかで答えられるように質問の設定します。
そしてルーンを引きます。正位置が出たらYES、逆位置が出たらNOと判断します。

1個だけに限らず、3個、5個、7個を引いて正位置と逆位置のどちらが多いかで判断しても良いでしょう。
どちらも僅差で答えに違和感があれば、その質問自体を見直して改めて占いましょう。

ワンオラクルは出たルーンが一つだけなので簡単とも言えますし、一つしかないものをじっくり読むため深いとも言えます。
ルーン文字の背景を理解して答えを探れるようになりましょう。

ツーオラクルスプレッド

ツーオラクル
ワンオラクルが答えに当たる1個だけを選ぶのに対し、ツーオラクルはこの後に対策方法のルーンも引きます。
もし好ましくない結果であっても対策を立てることができるので、難しい問題の場合にはこちらを選びましょう。

占い方はワンオラクルと同じですが、ルーンを引く時は最初に「質問に対する結果」を、結果の左側に「その対策」を配置します。
これで二つ並ぶ配置となります。
どちらの答えも石の由来などを含めてじっくりとリーディングしていきましょう。

ノルンの予言スプレッド


ルーン占いでは定番のスプレッドです。
北欧神話のノルンの3女神をモデルにしたスプレッドとなります。
ノルンの女神は世界樹ユグドラシルの根元にある泉に住んでいる三姉妹です。
この三姉妹は時間を司る女神であり、人々の運命を司ると北欧神話では言われています。

長女のウルズはその名前に「起こったこと」という意味があり、過去の出来事や運命を司ります。
ウルズの支配する領域は変えることができない固定されたものであると言われます。
次女のヴェルザンディはその名に「なりつつあること」という意味があり、現在を支配しています。

現在とは今、目の前で起きている出来事です。
変化しており、目に見えるものだけのではありませんので、全てを把握することは難しいとされ、まだ固定されていない領域です。
そして三女のスクルズはその名に「来たること」という意味があり、未来を司ります。
未来は知ることができません。しかし過去と現在によって変化し決定することは間違いありません。

ノルンの3女神はこのようにして常に人々の運命を見守っています。
人が生まれるとウルズが寿命を定めてそのしるしを板に刻むとされます。
そして糸を紡いでヴェルザンディに渡します。
ヴェルザンディはその糸を使って人生の織物を作り上げます。
完成したらそれをスクルズに渡します。
するとスクルズはその織物を切り裂いて無に帰すのです。
これが人の人生なのです。

このような北欧神話になぞらえて作られたのがノルンの予言スプレッドです。
このスプレッドを使う場合は、三角形を描くようにルーンを配置していきます。
最初は「過去」です。
三角形の頂点に置き、自分からは一番遠い場所となります。

次に引くのが「現在」です。
右ルーンは手前に起きます。
そして3つ目は「未来」です。
左手前に置きます。これで三角形が完成しました。
時間の流れとともに出来事がどのように変化しているのかを確認しましょう。

もし「対策」が必要であれば、三角形の真ん中に4番目のルーンを置いて「対策」とします。
問題が起こっていてそれに対する質問であれば、
①過去:問題の最初の状態
②現在:問題に対して現在できること、行動できる範囲
③未来:どのような可能性があるのか
と読む事もできます。
質問によって様々に変化させて良く、時間の流れという変化を深く読むことができます。
「対策」も「今後の方針」として読むことでより具体的に対策を練ることができるでしょう。

ファイブスプレッド


5つのルーンを引いて答えを出す方法です。
ある程度の数のルーンで占いを行うと、問題をより深く探ることができます。
核心を掴みやすくなりますし、多角的に捉えることができますので、初心者であっても難しくなるわけではありません。

たくさん有り過ぎても意味がつながらないこともありますので、自分に合ったやりやすいスプレッドを探すのが良いでしょう。
その中でもこのスプレッドは問題の障害や援助など時間の流れだけではなく解決法を探すように設定できるため、読みやすいスプレッドの一つと言えます。

①問題の本質、根底にあるもの、要素
②問題解決を阻む障害、妨害、不利な点
③解決のための援助、協力者、有利な点
④未来、結果、成り行き
⑤総合的な事柄、総合的な影響力

ファイブスプレッドでは、取り出したルーンを十字の形に並べていきます。
十字の形ではありますが、渦を描くように置くのがポイントです。
このスプレッドは物事の本質を探るためのものです。
渦の真ん中に向かって置いていくこのスプレッドは、自分の心の中と向き合い、内面を見つめることを目的としています。

単純に問題を解決すればそれで良いということではなく、問題の本質が何かを知り、別の解決方法を探したり、発想の転換や広がりを促す効果があります。

ティールスプレッド


問題解決のためにどのように行動を取れば良いのか明確に表すのがこのティールスプレッドです。
ルーンを7つ使い、ティールの形に配置していきます。
ティールは北欧神話に登場する守護神テュールを意味するルーン文字のひとつです。
軍神であることから、まっすぐに道を突き進み行くべき未来を見出す方法として考えられています。

①問題の本質、原因、基本的な気持ち
②最善の結果、妥協しない到達点、ベストな結果
③この問題の障害、最善の結果を得る場合の妨害
④不安要因、未達成の原因、失敗の原因
⑤過去の状態、問題が生じた当時の状況
⑥現在の状況、問題が今どのように動いているのか
⑦未来の展開、この問題がどのように発展していくのか

ティールスプレッドは問題を解決したり回避、また適切に処理することでより良い未来へ進んでいくための方法を示します。
努力を促し良い未来を目指すように導いてくれるのが特徴です。

ナイングリッドスプレッド


9つのルーンを用いる方法です。
ルーンを正方形に配置してリーディングを行います。この方法は歴史が古く、魔除けの形を使って占っていくことで、他者からの攻撃や受ける損害、悪運の影響から自分を守るための方法を見出すのに最適なスプレッドとされています。
現代では悪霊や戦争中の敵国というよりも、ストレスの原因となっている、自分をいじめる相手やイヤな上司、悪影響を及ぼす同僚、ライバルからの仕打ちなどへの対策法を考える時に有効でしょう。

この正方形は魔法陣とされています。
一辺に3つの数字があるため、三方陣とも呼ばれます。
ドイツの魔術師として知られるアグリッパは自身の書「オカルト哲学」で惑星の魔法陣として紹介していますが、その中の土星の魔法陣とされています。

このスプレッドは番号がばらばらに配置されているため、置く位置を間違わないように注意しましょう。
リーディングは置いた順番ではなく、横の列ごとに展開していきます。

下段⑧①⑥の列:過去を表す

⑧:過去の状況で隠れていた影響はなにか
①:問題が起こった当時の状況、本人の過去の状況
⑥:過去の状況での本人の気持ち、態度、意思

中段③⑤⑦は現在を表す

③:現在の状況の隠れた敵や影響はなにか
⑤:問題が現在どのように動いているか、本人の現在の状況
⑦:現在の本人の気持ち、状況、意思

上段④⑨②は未来を表す

④:⑨である最善の方法を阻む障害、妨害はなにか
⑨:可能な最善の方法、望ましい結果
②:結果に対する本人の気持ち、反応

読み方が複雑ではありますが、列ごとに時間の流れを示しており、上段にいくに従って時間が未来へ向かいます。
この中で最も重要で質問者が問題を解決するために知りたいことは⑨に現れます。
⑨はとるべき対応策であり、どんな結果となるのが一番良いのかを知ることができます。
ルーンからのアドバイスとして読むと良いでしょう。

ルーンキャスティングとは

ルーン占いの方法にはいくつか種類があります。
その中でもルーンが刻まれた石や枝を袋や箱に入れて手を入れて一つ引く「ドローイング」に対して、任意の場所で空中にばら撒き、落ちた様子で占いを行う「キャスティング」という方法があります。
キャスティングは落ちた小枝がどんなルーンを形作っているか、またルーンストーンがどんな位置にどのような向きや重なりで落ちているかで、神託を読み取る方法です。

これはタロットカードを引くのと同じように、偶然出た答えを元に読み進める卜占と言われる種類の占いです。
キャスト(cast)という言葉には「サイコロを振る」「くじを引く」といった意味があります。
落ちた際に出来上がったルーンの形に天からの意図があると考えるのです。

ルーンキャスティングに必要な道具

ルーンキャスティングには
・ルーン
・キャスティング用の布
の最低二つの道具が必要となります。

ルーンは様々なものが存在します。
たとえばルーンが刻まれた石であるルーンストーン。
これはパワーストーンであっても、人工的な石であっても構いません。
パワーストーンの場合は質量がとても重い石もあるため、ある程度軽いものを選ばなくてはなりません。
重い場合はうまく投げられない場合もあります。

他にも、ルーンを刻んだ小枝でも利用できます。
昔は枝にルーン文字を刻みつけて占いをしていました。ストーンのように丸く削りだした木製のルーンもあります。
これは石のように重くならず、長く使っていくうちにルーン同士が接触してすり減ることもありません。
もしすり減っても、木製なのでまた削って形を整えることもできるのです。

小枝自体には文字などは何も書かず、小枝を放り投げて出来上がった形でどのルーンに該当するかを占うこともできます。
これが小枝によるルーンキャスティングです。
小枝はカバの木かナナカマドの枝が良いとされています。
しっかり乾燥させたものを使い、カビなどが生えないように気を付けましょう。

そしてキャスティング用の布も必要となります。
この布はタロットなどのカード用の布とは違って、できるだけ大きめに作った方が良いでしょう。
ルーンは天然の石や枝を使って行われてきた歴史から、布も天然素材である綿やリネンなどが良いとされています。
絹などが悪いわけではありませんが、ルーンの背景には北欧神話があり、神々に感謝する気持ちを忘れないためにも、天然の材料が用いられます。

布の大きさは1m以上あった方が望ましいでしょう。ルーンキャスティングは本来外で行う事も多くありました。
現在でもどんな場所で行っても良いとされていますので、布も自然と大きくなったのでしょう。

ルーンキャスティングの方法

①小枝を使ったキャスティング

小枝を使ったキャスティングは、本来木を切って神託用の枝を作るところから始まりました。
伝統では木が指定されており、上記のように樺の木やナナカマドを多く使っていたようです。
これらの樹木は北欧神話に登場し、ルーンとも深く関わっています。

1:枝を9本用意します。

2:枝を占いに使うために「この枝を真実を探るために使用します」と宣言します。手に持った枝を意識しながら宣言しましょう。

3:布を敷いてセッティングしたら布の前に立ちます。枝を持って質問をしましょう。頭の中で良いですが、はっきりと完結な質問にします。

4:質問が決まったら、布に落ちるように投げましょう。ばら撒くようにしても良いですし、頭上に放り投げて豪快に落としても構いません。自分のスタイルを見つけましょう。

5:布からはみ出た枝があれば取り除きます。布の上に乗った枝に注目し、表されたルーンを探して下さい。複数かもしれませんし、一つだけかもしれません。また同じ文字がいくつもあるかもしれません。自由に読み取ります。全てが今の自分に必要なメッセージとなっています。

②ルーンストーンを使ったキャスティング

ルーンストーンを使用したキャスティングです。
既に使い慣れたものがあればそれを利用します。
キャスティングに不向きなものであれば、キャスティングに向いている素材のものを新たに購入するか、自分で作ると良いでしょう。

1:質問を決めます。必ず簡潔な内容にして下さい。

2:用意したルーンを袋や箱に入れてかきまぜます。袋ごと振って大きく混ぜましょう。

3:袋や箱の中からルーンストーンをすべて出して両手のひらに乗せて持ちます。

4:ルーンを両手で包み込むように持ち、手に意識を集中させます。集中が高まったら、布の中心に向かってルーンストーンをばら撒きます。ばら撒く時は立ってでも座ってでも構いません。

5:布からはみ出たルーンストーンを取り除きます。裏返しになったものも取り除いて、文字が見えるものだけを残します。

③屋外で行う方法

古代北欧のルーン占いは、明るい太陽の元で行われていました。
ほとんどの占いが室内のデスクで行うのに対して、ルーン占いは屋外で行うことができる貴重な占い方法です。
ぜひ挑戦してみましょう。

1:占う場所を確保しましょう。地面が土や草で柔らかいところが適しています。固いコンクリートなどはストーンが割れてしまう場合があるからです。

2:場所を確保できたら、直径2m程度の円を描きます。紐で円を描いても良いですし、土に描いても構いません。正円である必要はないので、その時に足や指でなぞって描きましょう。

3:円の中心部に立ちます。両手で全てのストーンを持ち、太陽の方角を向きます。

4:質問を決め、意識をストーンに集中させてください。準備ができたら、自分の頭上に一気に投げ上げます。

5:円から出て、落ちたルーンを確認します。円からはみ出たストーンは取り除いていきます。また裏返しのものも取り除きます。表向きのストーンだけを残してリーディングを行いましょう。

④キャスティングシートを使った方法

キャスティングシートとは、キャスティングする際に下に敷いておきその上にルーンを落として、どの場所に何のルーンが落ちたかで判断する道具です。
タロット占いで使用する「スプレッド」やダウジングで使用する「チャート」に似ています。

3分割シート


シートに三分割する線を引き、それぞれに判断する項目を当てはめます。
たとえば「1は過去、2は現在、3は未来」のように、自分で自由に作成します。
シートは円形でも方形でも良く、偏りがないように作ります。

<分割例>
・1過去 2現在 3未来
・1相手の気持ち 2自分の気持ち 3二人の関係へのアドバイス
・1原因 2現状 3打開策や対応策
・1仕事運 2恋愛運 3健康運

4分割シート


3分割と同じ様に、シートを4分割する線を引いて作ります。

<分割例>
・1過去 2現在 3未来 4対応策やアドバイス
・1プラスの面 2マイナスの面 3結果 4アドバイス
・1仕事運 2恋愛運 3健康運 4金運
・1相手の気持ち 2自分の気持ち 3二人の関係へのアドバイス 4最終予想

12分割シート


シートを12に分割します。
一年を占う場合に12の月別にすることができます。
また12個の運を見る事もでき、一度にたくさん占う事が可能です。

<分割例>
・12を月ごとに振り分ける
・12個の運を見る(自分の行動、恋愛運、金運、健康運、対人運、結婚運、遺産相続運、旅行運、レジャー運、ギャンブル運、建築運、仕事運、セックス運、家庭運など)
・それぞれに人の名前を割り当て、その人との関係や関わり方のアドバイスとする。

一般的なリーディング方法

自分との距離で読む

ルーンストーンを使用した場合に、落ちたルーンの中で自分との距離が近いものから読んでいく方法です。
もっとも一般的なキャスティングのリーディング法で、誰でも最初から行えます。
重なったりそれぞれが近い場合は複数を採用して読みます。

目印との距離で読む

落ちたルーンの中で目印に近いものを採用する方法です。
布の中心が一番分かりやすいので、中心を目印とする方法もあります。
目印はどこでも良く、あらかじめつけておきます。

中心線との距離で読む

目印を中心線上とするものです。
自分から見て布の中心線に近いルーンを採用します。
右寄り、左寄り過ぎるものは不採用とし、なるべく真ん中に集まったものでリーディングを行います。

全体の落ち方を見て読み方を決める

たとえばすべてがバラバラに落ちたのなら距離の近い方法で見るリーディングを採用し、ルーンが何個か固まって落ちた場合は、個数を限定せずにそれらが関連し合っていると判断する方法です。
ひとかたまりになって落ちたルーンは、すべてを採用します。
それらを組み合わせて読んでいきます。

もし2つのグループに分かれるようにかたまりが2つできた場合は、「自分と相手」「依頼者と問題の人物」というように、質問に応じて読み分けます。
まずはどのようにルーンが分かれているのかを判断しましょう。
難しい場合は①~③の方法で慣れてから行います。

1つだけ、もしくは2つだけがかたまりから飛び出た場合は、ジャンピングと見なして「アドバイスのルーン」ととらえましょう。
それらだけ特別に主張していると考えます。

キャスティングシートを使用したリーディング方法

1.不採用のルーンを取り除く

シートの上に完全に乗っていないルーンは不採用として取り除きます。また裏返しのものも不採用とします。

2.枠の中に入ったルーンを確認する

シートに引いた分割線の上に乗ってしまったルーンは、真ん中でない限り、線のどちらか多く入っている方に寄せます。
真ん中に落ちてどちらとも判断しがたい場合は、意味を考えて自由に読みます。
どちらの枠の意味がよりふさわしいかを考えて寄せてしまっても構いません。

また「真ん中に出た事に意味がある」と考え、両方へのアドバイスや両者への橋渡しとして考えても良いでしょう。
たとえば①自分で②が意中の人、その真ん中にルーンが落ちたのなら、両者をつなぐための方法ととらえます。
必ずしも真ん中を採用する必要はありませんが、このように自由にリーディングすることができるのがキャスティングの良いところです。

3.枠に1つもルーンが入らなかった場合

分割したにも関わらず枠の中に1つもルーンが落ちなかった場合は、「今はアドバイスが不要である」ととらえます。
今はルーンからの注意点が特に必要ないため落ちなかった、と理解します。
逆に1つの枠にたくさんのルーンが落ちたのなら、その枠が持っている意味に重大なことが隠されています。

たとえば「①過去には何も落ちなかったけれども③未来には3つも落ちた」と言う場合がそれです。
未来を注意深くリーディングし、ルーンからのアドバイスを逃さないようにしましょう。

4.正位置、逆位置の採用

正位置や逆位置が必ずしも分かるようにきれいに落ちるとは限りません。
分かりにくいものは正逆を明確にするために回転させましょう。
完全に真横を向いているものは時計回りに回します。
正逆は占者から見た場合にのみ判断できますので、12分割であっても中心点を基準に考える必要はありません。

コンビネーションルーンリーディング

複数のルーンで結果を読む

ルーン占いは、タロットなど多くのカード占いと同様に、一つだけでも答えが出る占術です。
しかし二つ三つと組み合わせて読むことで、より具体的に分かりやすくリーディングできるようになります。
とは言ってもリーディングには慣れが必要です。
一つ一つをリーディングすることに慣れてきたら、複数を組み合わせてストーリーを作るようにリーディングしていきましょう。

リーディングの際は、どれが警告でどれが背中を押すルーンなのかを見極めるのがポイントです。
「〇〇してはダメ」「〇〇は注意すること」「〇〇はした方が良い」「〇〇のほうがうまくいく」という風に、ルーンからの短いメッセージを読み取り、それをうまく文章としてつなげるとリーディングしやすくなります。

どうしてもつながらなかったり、読みにくいものもあります。
そのような時は一つづつリーディングすれば良いので、焦らず取り組みましょう。
ルーンそれぞれの背景を深く知らないと組み合わせに気付けないものもあります。
ただ暗記になってしまっては深く読めているとは言えません。
練習は数をこなすしかない部分もありますので、毎日訓練すると良いでしょう。

二つの組み合わせ例

フェオ×ウル・・・病気の治癒。エネルギーの充電完了
フェオ×アンスール・・・有益な情報交換。知的アプローチ
フェオ×ニイド・・・計画はそのまま、変更しないこと
フェオ×シゲル・・・今のままハードの進めればやがて富となる
フェオ×オセル・・・物質主義

ウル×ラド・・・急変する
ウル×ペオース・・・セックスの相性が良い
ウル×エオー逆位置・・・急な変更、予期せぬトラブル
ウル逆位置×ラド・・・変化できるほどの能力がない
ウル逆位置×ギューフ・・・支配される
ウル逆位置×ペオース逆位置・・・体の相性に問題あり
ウル逆位置×エオー・・・やり遂げるのが難しい

ソーン×ケン逆位置・・・目下の人間に敗北する
ソーン×ダエグ・・・穏やかな中で小さな問題が出る
ソーン逆位置×ラド・・・プライベートに立ち入られる

アンスール×ケン・・・知的コミュニケーション、創作活動
アンスール×ギューフ・・・幸運な出来事がやってくる
アンスール×ウィン・・・精神面の充実
アンスール×ニイド・・・口止め、方針の変更をしないこと
アンスール×ヤラ・・・法律家への相談
アンスール×ペオース・・・隠れた知恵
アンスール×ベオーク・・・親子、親子のコミュニケーション
アンスール×ベオーク逆位置・・・子供に口を出し過ぎる親
アンスール逆位置×ペオース逆位置・・・忘れる、物忘れ

ラド×ケン・・・ひらめき、創作
ラド×ハガル・・・悪意をはね返す
ラド×ペオース逆位置・・・約束が破られる
ラド×エオロー逆位置・・・だまされる
ラド×シゲル・・・働き過ぎ、動き過ぎ
ラド×ティール・・・裁判で勝利する
ラド×エオー・・・長距離または長期間の旅行
ラド×エオー逆位置・・・遠方への引っ越し、遠方への移住

ケン×ペオース・・・セックスの相性が良い

ギューフ×シゲル・・・オープンな交際、心身のバランスが良い
ギューフ×ベオーク逆位置・・・パートナーの不調

ウィン×シゲル・・・働き過ぎ
ウィン×ダエグ・・・問題解決すべき

ハガル×ニイド・・・物事の遅れが良い結果になる
ハガル×ヤラ・・・仕事が合わない
ハガル×ペオース・・・不労所得
ハガル×ダエグ・・・将来への不安

ニイド×ヤラ・・・過去の罰を受ける
ニイド×シゲル・・・変更しないこと
ニイド×マン・・・重要な決断は延期すること

イス×マン・・・決断の延期
イス×ダエグ・・・権威

ヤラ×ペオース・・・遺産相続
ヤラ×シゲル・・・病気からのスピーディーな回復
ヤラ×マン逆位置・・・法的な争い
ヤラ×ラーグ逆位置・・・秘密が表に出る
ヤラ×オセル・・・実利主義になる

ユル×ティール・・・精神面の強さ、精神的な強さ

ペオース×オセル・・・遺産相続、伝統を引き継ぐ運命
ペオース逆位置×ティール逆位置もしくはラーグ逆位置・・・性的な相性の問題

エオロー×シゲル・・・災難からの守り

シゲル×ティール・・・自らの力で成功する
シゲル×マン・・・良い治療法や病院が見つかり急速に回復する

ティール×ラーグ・・・女性の自己主張
ティール逆位置×マン逆位置・・・不公平、ケンカ
ティール逆位置×オセル・・・災難に注意

ベオーク×マン・・・決断の延期
ベオーク×オセル・・・物質主義的

エオー×マン・・・自己主張
エオー×ラーグ・・・混乱、停止
エオー×イング・・・長生き

マン×ラーグ・・・知恵の広がり
マン×オセル・・・理想主義的
マン×オセル逆位置・・・決断の延期
マン逆位置×ダエグ・・・解決の糸口

ラーグ×ダエグ・・・機能停止

オセル×ダエグ・・・地位や名誉が上がる

3つのリーディング

3つのルーンの組み合わせのリーディングは、以下の方法で行います。
①出たルーンをそれぞれアルファベットに直して単語にして解釈する
②2文字と同じように意味を組み合わせて解釈する

この二つの方法のうち、①の方法ではアルファベットに直して、英単語にできるかどうかで解釈をしますので、アルファベットに直しても意味が通じない場合は②の方法を取ります。
アルファベットに直した時は文字の順番は問いません。
例以外にも自分で組み合わせて単語になっていれば、それをヒントにリーディングを行うのも良いでしょう。

3つの組み合わせ例・アルファベットの組み合わせ

・アンスール×ラーグ×ウル
アンスールがA、ウルがU、ラーグがLに相当することから「ale(エール)」となります。
エールは現在ではイギリスを代表するビールの一種ですが、元々は飲み物ではなく「命の水」や「湧き出るところ、根源」を表す言葉でした。
水は絶えず流れていくその流れを作っていますので、「ale」は「良い方向へ流れていく」という意味ととらえます。

・アンスール×ケン×シゲル
アンスールがA、シゲルがS、ケンがCに相当することから、「ASC」となります。
これはash tree(トネリコの木)を表します。
ユグドラシルがトネリコの木とされたことから、世界樹ユグドラシルを表す言葉でもあります。
世界樹ユグドラシルの力を意味し、「乗り越える力がある」「困難を乗り越えよ」という意味ととらえます。

・ウィン×オセル×ダエグ
ウィンがW、オセルがO、ダエグがDですので「WOD」となります。
これは北欧神話に登場する神々の父オーディン神(woden)を表す言葉です。
オーディン神がユグドラシルに自らぶら下がり神聖なインスピレーションでルーンの叡智を得たように「直感やインスピレーション、霊感が冴え、それを利用して状況が良くなっていく」ととらえます。

・イング×ニイド×ギューフ
イングがI、ニイドがN、ギューフがGに相当することから、「ING」となります。
これは北欧神話に登場する豊穣の神イングを表します。
「豊かな様子」「実りのある様」「これから増えていくこと」「成果が広がっていくこと」ととらえます。
イングのアルファベットはNGとする場合も多くありますが、複数の意味があるためこちらではIと設定します。

・ウル×ラーグ×フェオ
ウルがU、ラーグがL、フェオがFに相当することから、「ULF」ととなります。
そのまま読めば「ウルフ」となり、オオカミという意味になります。
オオカミの持つ攻撃性や戦闘能力から「積極的に行けば打ち勝つ」ととらえます。

・ベオーク×アンスール×ラド
ベオークがB、アンスールはA、ラドはRに相当することから、「BAR」となります。
そのまま読んで「ベアー」となることから熊という意味となります。
熊はオオカミと同様に攻撃力があり、闘争心が目立つ動物です。
しかしオオカミよりも押しが強く、仁王立ちで真正面から立ち向かう性質があります。
そのため「押しの一手」「優勢」「攻撃力が強い」ととらえます。

これらの組み合わせはほんの一例です。
組み合わせても分かり難いものもありますので、まずアルファベットに直してみる練習から行いましょう。
北欧神話に精通していないと分からないものもたくさんありますので、意味が発掘できなくても構いません。
そのまま一つずつ解釈すれば良いのです。

ルーン対応アルファベット

フェオ:F
ウル:U
ソーン:TH
アンスール:A
ラド:R
ケン:K、C
ギューフ:G
ウィン:W
ハガル:H
ニイド:N
イス:I
ヤラ:J
ユル:Y
ペオース:P
エオロー:Z
シゲル:S
ティール:T
ベオーク:B
エオー:E
マン:M
ラーグ:L
イング:I、NG
オセル:O
ダエグ:D、DH

3つの組み合わせ例・意味の組み合わせ

ウル×ギューフ×ウィン・・・支配する
アンスール×マン×ラーグ・・・博識、賢さ
ケン×ニイド×イス・・・遅れる、権利を失う
ハガル×イス×オセル逆位置・・・妨害による中断
ユル×エオロー×シゲル・・・不運から守られる
シゲル×イング×ダエグ・・・心身のバランスが良い
ヤラ×フェオ×ウィン・・・喜びで満たされた生活を実現
ペオース×アンスール×ラド・・・忘れられた知識への道
エオロー×オセル×ソーン・・・過去の不始末からの影響から守られる

ルーンを使ったヒーリング、ルーンヒーリングとは

ルーンによるヒーリングとは、ルーンの持つパワーを使って人に影響を及ぼすルーン魔術の一つです。
ルーン魔術は北欧神話の古エッダやサーガなどにも残されており、「魔術」という言葉が使われていなくても、その使い方や影響についてが伝わっています。

たとえばティールの文字であるテュール神についての魔術が古エッダの「シグルドリーヴァの言葉」の第6節に書かれています。
そこには、「ティールを表す文字を自分の武器である剣の柄や峰に彫って二度「テュール」を唱えれば、戦いに勝利することができる」とあります。
これはテュール神が勇気と成功をもたらす戦いの神であることに由来しています。

このようにルーン文字の持つ影響を得る儀式が魔術となり、その中でも人を癒すことを目的としたものがルーンヒーリングとなります。
古くから伝わるヒーリングですが、現代版にアレンジされたものもあり、形を変え現代の実践者に伝わっているのです。

保護のルーン

ヒーリングを行う時は、自分がクライアントの悩みや良くない空気に乱されないように、保護のルーンを手に描いて自分を守る必要があります。
保護のルーンはアングロサクソンルーンも含め「ソーン」「ユー」「エオロー」「スタン」「ダエグ」の5つです。
これらをすべて手に描く必要はありませんが、最低1つは描いておきましょう。

これらのルーンを紙に描いて一枚引き、どれが自分に最適か占います。
出たルーンを手の甲にペンで描けば完了です。
とても簡単な方法ですが、これだけで悩みによる悪影響はないと言われています。

その他の準備

ヒーリングを行う時は、まず場を清めることが必要です。
といっても特別なものはなく、きちんと清掃をすることが大事です。
落ち着かない場所では心も体も整いません。

ヒーリングを行うためにヒーリングに適した環境を作るのです。
ヒーリングを受け入れる時は心がニュートラルになっていなければなりません。
リラックスできる空間づくりをしましょう。

そしてもしクライアントがいるのなら、クライアントの悩みや問題を話してもらい、把握します。
体調不良であれば、それがどのようなものかを聞いておきましょう。
しかし場合によっては話したくないこともありますし、話が複雑に絡み合っていて難しい場合もあります。

そういった場合は相談を受けるのではなく、あくまでも現状把握のために最低限の部分だけ聞き取りを行ってください。
根掘り葉掘り聞く必要もありません。「このような悩みがある」と分かればそれで良いとされます。

ルーンを用いたグラウンディング

グラウンディングとは「地に足がついている」状態を指します。
瞑想のように行うグラウンディングもありますが、ルーンを使ったグラウンディングで身体のエネルギーを整えることができます。
ルーンは「フェオ」と「イス」を使います。それぞれ紙や名刺程度の大きさのカードに書いておきましょう。

床に仰向けになり、目を閉じてリラックスするまでそのまま待ちます。
フェオの紙を頭上に置いて下さい。
フェオにはエネルギーを爆発的に拡散させる力があります。
それとは対照的に、イスにはエネルギーの流れを冷やして鎮める力があります。
イスの紙は足元に置きましょう。

これらが身体の両極に影響し、エネルギーの流れを作ります。
違和感がないか、どんな気分か、どんな感覚があるかを覚えていて下さい。
人によって感じ方が違うと言われています。
瞑想する場合もこのようにエネルギーの流れを意識することでよりスムーズに瞑想の状態に入ることができます。

気が整ったら、グラウンディングを本格的に行います。
「カルク」「スタン」「ソーン」を同じ様に紙に書いて用意しましょう。
立ち上がり、姿勢を真っすぐ整えて足の裏全体で立ちます。足元にはこの3つの紙を置きます。
立ったまま深呼吸をし、大地にしっかりと足が着いた感覚を確かめます。

カルクが木の根のように足がしっかりと大地に着く感覚を与えてくれます。
そしてスタンが安定感を、ソーンが集中力をそれぞれ与えてくれるのです。
足元に置くだけでなく、足の甲や指先にペンで書くことによってそのエネルギーを得ることができます。

ヒーリングシンボルを占う

・ワンオラクルでシンボルを見つける

「自分にはどのルーンが合っているのか?」という疑問は最初は誰もが持つものです。
自分に合ったルーンはワンオラクルで出すことができます。
特にヒーリングのために合っているルーンを見つけることは大切です。
ワンオラクルを行ってルーンに名乗り出てもらいましょう。
このルーンシンボルは、その時によって変わります。
ヒーリングを行う時にその都度出して、その時の状態に一番合っているルーンを見つけましょう。

・スプレッドで3つのシンボルを見つける

シンボルが1つでなければいけないことはありません。
今の問題に対する解決ルーンを3つ出してみましょう。
まず今抱えている問題を明確にします。
そしてこの問題の「本質を表すルーン」を出します。
ルーンに問いかけて1つ引いて下さい。

続いて「調和のルーン」を出します。
この問題の状態を調和してくれるルーンを出しましょう。
そのままさらに続けて「解決策のルーン」を出します。これで2つのルーンが出ました。
3つのうち「本質を表すルーン」と「調和のルーン」を体に描きます。
ペンで爪や手の甲などに描くと良いでしょう。

もし書けない状況であれば小さなカードや紙に書いて身に着けておいて下さい。
身体に身に着けることで、ルーンの能力をダイレクトに取り込むことができます。
問題を解決するためには最初に引いた「本質を表すルーン」を解釈することが必要ですが、うまく読めなければしばらく時間を置いてからもう一度リーディングを行います。

本質には何が隠されているか、今抱えている悩みは本物か、こうしたことを見極めて解決につなげましょう。
なおリーディングできなくても文字を体に描いておき、回復はルーンに任せたまま心と体の調和に入っても良いのです。
ルーン初心者にもおすすめの方法です。

ペンデュラムを用いたヒーリング

この方法は主にクライアントの身体をヒーリングする場合に用いられます。
ペンデュラムとは、ダウジングで使われる振り子の事を言いますが、ダウジングは厳密には占いでなく、無意識に自分で行う筋肉の作用によって自らがペンデュラムを動かしているとされます。
ペンデュラムで判断する時は主に「YES」「NO」を明確にし、この二つの答えで出るような内容に使用します。
「YES」「NO」判断が最も簡単なダウジングの方法ですが、ここではヒーリングの道具として使用します。

ペンデュラムを作る

もしペンデュラムを持っていなければ5円玉やネックレスなどで作りましょう。
先端が尖っている必要はありません。
また、先端に付けるものは何でも良いとされています。

そして使用する紐は、チェーンでも革紐でも糸でも構いません。
括りつけて持ちやすい長さにしましょう。
先端にペンデュラムになる5円玉やペンダントヘッドを取り付けたら、逆の端に木札やカードを切って穴を開け、紐を通します。

必要なルーンを出す

出来上がったペンデュラムの端に「今必要なヒーリングのルーンを描き込みます。
ルーンを選ぶ方法はワンオラクルで、ルーンストーンやカードで「今ヒーリングに必要なルーンは何か?」と問い、出たルーンを描き込みましょう。
ルーンの正逆は問いませんので正位置で描きます。
書いた部分を手の平の中に入れて、親指と人差し指で紐を持って、先端を垂らします。

ヒーリングをする旨を宣言する

クライアントには床に仰向けに横たわってもらいます。
そして「このペンデュラムは安全に適切に素早く、この人の不調和を取り除く時に動きます」と宣言しましょう。
クライアントには目を閉じてリラックスするように伝えます。
これでペンデュラムが不調和を取り除けるようになります。

ヒーリングを行う

ヒーリングは、クライアントの足元から頭上に向かって進めていきます。
まずは足の上にペンデュラムを垂らしてみましょう。
ゆっくりと移動させ、徐々に頭上に向かいます。身体の上に垂らしている時は、ペンデュラムをニュートラルにしなければならないので、常にタテに動かすようにします。
自分から見て前後に、直線で揺れるようにしましょう。

前後に揺らしながらゆっくりと移動していき、前後だけでない動きを感じたら、その場で揺れる様子を観察します。
ぐるぐると回りだしたり、左右の動きになるかもしれません。
前後に規則的に動いていたものが、不規則に動き出すこともあります。

しかしその場に留まってペンデュラムに任せることで、最初に宣言したようにクライアントの不調が取り払われていきます。
無事に取り払われると、ペンデュラムは元の前後の動きに戻っていきます。
完全に動きが戻ったら、また進めていきましょう。

そういて進めていき、頭頂部まで達したら完了となります。

空いている手をクライアントの身体にかざして
「エネルギーが安定し、バランスが取れて通常のレベルに戻りました。ヒーリングを終了します」
と宣言します。

これでもし不調が残っている場合は、寝た体勢のまま頭上にフェオの紙を、足元にイスの紙を置いてエネルギーの流れを改善します。
もし問題なければ、ゆっくりと起き上がってもらい、終了となります。

ルーンを使用した魔術やお守り

ルーン魔術とは

ルーン文字は占いや筆記文字だけでなく、文字を用いて魔術ができるとされています。
これはルーンの原典である『エッダ』に魔術に使うよう書かれている内容が参考になります。
『詩のエッダ』には『シグルドリーヴァの歌』という項目がありますが、この項には魔術を行うように促す場面がいくつかあります。

「勝利を望むならば勝利のルーネを知らねばなりません。剣の柄の上に、あるいは血溝の上に、また剣の峰に彫り、二度チュールの名を唱えなさい」
「妊婦の分娩を助けたければ安産のルーネを知らねばなりません。手の平にそれを彫り、関節を伸ばし、それからディースたちの加護を願いなさい」
「船の安全を願うなら波のルーンを使わなければなりません。舳先と舵の上に彫り、櫂に焼き込まなければいけません。高波はすぐにおさまり、波が黒くならずに無事に港に着けます」
「誰からも恨みを憎しみで返されたくなければ、雄弁のルーンを知らなければいけません。人々が法廷に行く民会でそれを編み、織ってすべてを組み立てるのです」
「医者になって傷をみるなら枝のルーンを知らなくてはいけません。樹皮のうえに東に向かって枝を垂れる森の木のうえにそれを彫りなさい」

ルーネとは魔法という意味があります。
『シグルドリーヴァの歌』にはこのような話が書かれていることから、ルーンの魔術とは切っても切れず、このシグルドリーヴァの教えが魔術を生んだというふうに言われています。
「ルーン文字を彫りつけると神が歩き出し私と語りだす」というふうに書かれていますので、表意文字として意味を持つルーンをお守りのように使っていたことが推測されます。

しかしこのような「ルーン=魔術」といったファンタジーなイメージはあくまで二次的なもので、ルーンは文字としての役割が主となります。
現代のファンタジックなイメージはゲームやマンガ、ファンタジー映画の影響によるものが大きいようです。

漢字も日本人ではない人がその字の意味を好みタトゥーとして体に刻みつけるように、また子供の名前に漢字が表す意味を持たせて良い将来を願うように、そういった意味では呪術的な使われ方をします。
それは普段私たちが意識していない程度のものなので、ルーン文字の呪術的な意味もメジャーであり特別なことでもなかったのかもしれません。

一方でルーン文字を書いたり飲み込んだりすることでその字の持つエネルギーを発揮させ自分に取り込むことができるとされています。
それは言霊と同じように、たとえ目に見えないものであっても現実となる力を持つ見えざる力を信じ、重んじる土着の信仰があるから可能となったのかもしれません。
民間信仰となる呪術のひとつと考えると良いでしょう。

文字を選ぶ時

ルーンを使った魔術の中で一番メジャーなのは、自分だけのお守りを作る方法です。 
お守りは神社などで購入する時のように目的を考えて選びましょう。
「自分を助けてくれるもの」としてのお守りであれば金運守りや勝ち守りのように、また「自分の足りないところを補ってくれるもの」とするならば合格守りや名誉を高めるお守りなどを、「魔や邪を寄せないようにするもの」としてのお守りであれば災難避けや交通安全、魔除けというように考えて選びます。

ルーンの文字ひとつひとつの意味を考えて選ぶのが分かりやすいですが、同じような意味として捉えているものでも呪術としては違った効果を発揮するものもあります。
例えばフェオとウィンです。
どちらも財産や発展性を意味するように感じますが、フェオは毎日のこつこつとした努力が実るという意味なので、即効性がなく、金運が爆発的に上がることはありません。

ウィンは成功や幸運という意味がありますが、場の流れによるものなのでまた違った意味があります。
この場合ギャンブルをする一時だけの幸運を願うのであればどちらもあてはまりません。
この場合は幸運を招くペオースのほうが向いていると考えます。

このように意味をキーワードだけ解釈して安易に選ぶのは、適していない文字を選んでしまうこともありますのでやめた方が良いでしょう。
文字の成り立ちや背景を理解して向き不向きや自分に合う合わないを考えていきましょう。

またどうしても文字選びに悩む時はルーン占いをして出すという方法もあります。
ルーンに直接聞いてみるというわけです。ワンオラクルで占い出したルーンは、1つに限らず3つ、9つでも良いとされます。
まずは1つだけを出してみて、そこに自ら足りないと感じるものを追加しても良いでしょう。

文字選びの一例

・資産の価値を高める・・・フェオ
・チャレンジ精神や積極性が欲しい・・・ウル
・コミュニケーション運・・・アンスール
・文才を高める・・・アンスール
・旅行運・・・ラド
・恋愛運、結婚運・・・ギューフ
・農業、園芸が上手になる・・・ヤラ
・悪縁切り、復縁を希望・・・ユル
・ギャンブル運・・・ペオース
・魔除け・・・エオロー
・健康運、子宝、安産祈願・・・ベオーク
・勝負運・・・シゲル、ティール
・自分らしさ、感性を豊かにする・・・マン、ラーグ
・性愛に関する幸運・・・イング
・家庭運・・・オセル
・安楽、平和を願う・・・ダエグ

自分のお守りを作る

お守りを作る際には、古代北欧でそうであったように、ルーンを何かに書いたり刻んだりして作りましょう。
紙や木片、石などは持ち歩くことを考えても適しており、定番のアイテムです。
他にもアクセサリーに刻んで身に着けるという方法があります。
また護符として紙に書くのも良いでしょう。

粘土で作る、金属に掘るという方法も一般的です。
もし「事業の発展」や「恋愛成就」のような願いをかけた場合、願い事が叶ったら処分しなくてはいけませんので、材質を決める時は処分まで考えておくと良いでしょう。

現代では必ず持ち歩くアイテムの中にスマートフォンや携帯電話、タブレット端末、手帳などがありますが、これらにもルーン文字を刻むことができます。
古代北欧の戦士は自分の武器である剣にルーンを刻んでいたと言われています。
このように自分の仕事で使うものとして、現代ではこのようなモバイル端末に刻むという方法も良いでしょう。
待ち受け画面にしても良く、またカバーや手帳の中に描いておくのも良いでしょう。

ルーンを刻みつけた石や木片、紙片などは小さな袋に入れて、いつも持ち歩きましょう。
神社で買ったお守りと同じように、バッグなどに入れておくのが良いでしょう。
そして願い事が叶ったら感謝を込めて処分します。燃やせるものであれば燃やし、石や金属であれば土に埋めます。
魔除けや幸運のお守りは成就という概念がないため、ずっと持っていても良いとされています。

ルーンの力を体内に取り込む

ルーン文字はどこにでも簡単に刻むことができます。
このことで物品に刻んで落ち歩くだけでなく、食べ物に刻んで食べ体内に取り込むこともできるとされています。
これは護符やタリズマンを作ってお守りにするような他の宗教や文化などでは見られない特徴です。

やり方は簡単です。
まず水の場合はグラスに冷水を注ぎ、グラスの表面が冷えて白く霜が付くのを待ちます。
白く曇ったら、指でルーン文字を描いて飲み干します。
水は体内に深く行き渡るので、定期的に身体にパワーを補充したい時に良いでしょう。

次に食べ物に刻む方法です。
皮を剥いて食べるような果物にはその表面にナイフで刻み付けることができます。
生クリームやチョコレートでお菓子の表面に描くこともできるので、簡単に行うことができます。
クッキーでルーンの形を作るのも良いでしょう。日常に取り込みやすい方法なので、すぐにでも行うことができます。

メイクにルーンを取り込む

女性であればメイクをするときにルーンの力が取り込めたらとても効率的です。
北欧でも良く行われる方法は「爪にルーン文字を書く」という方法です。
日常的にネイルケアを行っているのであれば、ネイルアートにルーンを取り込んでみましょう。
指で作業を行うような仕事運や美容に関する願い事、魔除けや恋愛運などが良いでしょう。

守りの指輪を作る

古代北欧で作られた指輪にはルーン文字が刻まれたものが見つかっています。
これは8世紀前後に作られたものとされています。
指輪には願いが込められていた跡がありますので、呪術的なものであったとされています。
発見された指輪にはルーン文字が一つだけではなく、多いのもで30ものルーンが刻まれていました。

これらは文章になっており、解読すると「敵の武器に災いあれ」「幸せな日々となるように」「太陽の道を進め」「傷を癒したまえ」など、あらゆる願いに使われていた事が分かります。
このような願い事はルーンをたくさん使わなくてはいけないというわけではありません。

自分の願い事に合った文字を見つけて、その文字を指輪の内側に刻みます。
指輪は毎日つけることができますので、長期的な願いや勝利のための願い事にも向いています。
また文字選びはコンビネーションルーンから選んでも良いでしょう。

バインドルーンを作る

バインドルーンとは、複数のルーンを重ねて書いてひとつのシンボルを作ったものを言います。
最も有名なバインドルーンはハーケンクロイツです。ナチス・ドイツのマークとして使われたものですが、このマークはルーン文字のシゲルが二つ重ねられたものです。
このように異なるものでも同じ文字でも重ねたりいくつも組み合わせることでシンボルとすることができます。

自分の願いに近いものをコンビネーションルーンから探しても良いですし、自分でデザインしてみるのも良いでしょう。
バインドルーンは複雑になりがちなので、護符として書いて持ち歩くと良いでしょう。

ルーンにパワーをチャージする

お守りとして護符やアクセサリーにルーンを刻んだら、そのお守りにルーンのパワーをチャージしましょう。
方法は簡単なものです。
ルーンを刻んだお守りを握りしめるか目の前に置きます。
そしてただ集中して願いが叶うように祈ります。
この祈るという行為をしない人もいますが、この行いでパワーが充電されると考えます。

また祈りの言葉として「アスガルドの神々よ、我に力を与えたまえ」という祈りの言葉をつぶやいたり、刻んだルーンを読み上げたりするのも良いでしょう。
ルーンを使う魔術では、描かれた文字にも言葉にも力が宿るとされています。
充分に力を充電してから持ち歩いてみましょう。
ルーンがきっとあなたの背中を押してくれる強力な味方となります。

バインドルーンとは?

バインドルーンとは、ルーン文字を活用するためにバインド(組わせ)して使う事を言います。
使うといってもバインドルーンに決まったものはなく、初めから文字として存在しているわけではありません。
バインドルーンは必要に応じて自分で作り出すものなのです。

バインドルーンは、かつてルーン文字が文字として使われていた頃に、その文章が簡単に読み解かれないように暗号化したことから生まれました。
またいくつかの文字を組み合わせて一文字のように見せているバインドルーンは、その組み合わせた文字の持つ魔術的な効果を得るために記す場合がありました。

有名なバインドルーンはハーケンクロイツです。
ナチスドイツの旗に書かれた一度は目にしたことのあるマークですが、あのマークはシゲルを組み合わせたバインドルーンとなっています。
最近ではBluetoothのマークもバインドルーンと言われています。
アングロサクソンルーンのハガルとベオークを組み合わせたものです。

他にもNORSE社のロゴもバインドルーンでは?という説もあります。
NORSE社はインターネットセキュリティの会社ですが、ロゴマークが左右対称のルーン文字のようなマークとなっています。
こちらに魔術的な意味が込められているかどうかは分かりませんが、このようにルーンは実に様々なものに組み合わされて利用されているのです。

バインドルーンは本来魔術的な意味が濃いものです。
たとえば恋のまじないを行いたい場合、恋愛を成就させるような意味の文字をいくつか合わせてバインドルーンを作ります。
その文字を紙に書いて持ち歩いたり、食物に刻んで体内に取り込んだりすることで効力を願います。
このように、バインドルーンはその文字の持つ魔術的な力を得たい場合に作ることがほとんどです。

バインドルーンの作り方

1.願い事を決める

バインドルーンを魔術的に作る場合、願い事が何かを決め、その願いに沿ったルーン文字を選びます。一般的な願い事は以下のようなものです。

・子孫が繁栄するように
・結婚がうまくいくように
・恋愛が成就するように
・友情が長く続くように
・就職がうまくできるように
・お金持ちになるように
・開いたお店が繁盛するように

このように、願い事は人によって様々であり、神社で手を合わせて神様に祈るような内容となりますので、壮大で特別なものではありません。
まずはどんな願い事にするのか決めておきましょう。

2.バインドルーンをどの方法で作るか決める

バインドルーンの作り方は一つだけではありません。

・ルーンの意味で一番近いものを複数選ぶ
・アルファベットで願い事を文章にして、ルーン文字に変換する
・古代北欧語で願い事を書き、バインドする

一般的な方法は願い事に近い意味のルーン文字を選んでバインドする方法です。初心者にも分かりやすく、好きな文字を選ぶことができます。
上記で挙げたような恋の成就を願うのならば、愛やパートナーを表す「ギューフ」と人間関係や成功を表す「イング」を選びます。

3.バインドルーンを書く(文字を選んで組み合わせる場合)

バインドルーンは「ルーンを組み合わせる」という意味がありますので、文字を重ねたりくっつけたりして一つの記号のようにして書きます。
たとえば上記の恋愛成就の「ギューフ」と「イング」であれば、どちらも上下左右対称の文字なので、中心点を同じにしてぴったりと重ねることができます。
これで1つのバインドルーンの完成です。

四角形にバツを書いたようになりますが、どちらをどれくらい大きくするかは好みにして構いません。
文字の長さの調整も自由です。
重ねて書かなければいけないこともありませんので、上手に納得いく形を作ってみましょう。
ラインが被ってしまっても良く、パッと見てどの文字が重なっているか分からなくても、それは自分だけの文字となりますので、構いません。

この作業を楽しみながら行いましょう。
魔術的な要素がありますので、神社で自分だけのお守りをもらったような気持ちになれれば良いでしょう。
形にもぜひこだわってみて下さい。
また、ルーンは直線のみで構成されていますので、作っていくと漢字の形に似てくる場合があります。

その文字を自分の名前の文字に似せたりすると親近感がわいてぐっと自分らしい文字となります。
文字のチョイスから自分で行う場合は、このようにバインドする作業が楽しいものとなるでしょう。

4.バインドルーンを書く(文章を書いてルーンに変換する場合)

文字を自分で選ぶのではなく、願い事を文章にしてルーン文字に変換し、その文字をバインドする方法もあります。
たとえば恋愛成就を願って「LOVE」と書くとします。
これらのアルファベットをルーンに対応させると、アングロサクソンルーンの「ラーグ」「オス」「フェオ」「エオー」となります。
これらの4文字を使い組み合わせて一つのルーンを作ります。

4つもあるので難しく感じるかもしれませんが、すべて同じ大きさでなくても良く、どれかを小さく、または短くしてデザインしていけば良いのです。
文字をたくさん組み込むと、複雑になりより魔法陣やお札のような不思議な雰囲気が増してきますので、楽しんで組み合わせを考えてみましょう。

5.バインドルーンに願い事を祈る

バインドルーンができたら、最後に祈りを捧げましょう。
これは神様を信じていてもいなくても神社に行ったら手を合わせるように、儀式の締めとして行います。
心を込めて作ったという事実を表すものでもあります。
作ったバインドルーンは、持ち歩いたり食べたりしてみましょう。

たとえば美容を願うのなら「ガラスのコップにバインドルーンをなぞってから飲む」「ダイエットクッキーにルーンを掘ってから食べる」というように、自分の体内に取り込んでみてください。
文字通り体の中から美しくなれるように、との願いが込められています。

使い方に決まったルールはありませんが、例を以下に挙げておきます。

バインドルーンの使用例

人間関係や友情、仕事の成功を願う

人間関係の向上を願うなら「アンスール」や「ラーグ」を、仕事なら「シゲル」をベースにバインドルーンを作り、名刺に載せておきます。
目につくことで効果を発揮します。

金運を高めたい

財運や貯蓄運を表す「フェオ」や急な収入のチャンスを意味する「ペオース」でバインドルーンを作り、お金に関係するものに書き込みます。
財布や通帳、印鑑ケース、仮想通貨の取引をしているパソコン、家計簿などが良いでしょう。
また、ペオースを使っている場合はいつも持ち歩くようにすると、チャンスが巡ってきやすいでしょう。

厄除けしたい

魔除けや厄除けの効果を得たいなら、魔除けを表す「エオロー」や悪運との絶縁を表す「ユル」、平和を表す「ダエグ」をバインドし、アクセサリーとして身に着けると良いでしょう。
特にネックレスやペンダントのように「首から下げる」という行為は「一体化する」という魔術的な意味があります。
ペンダントヘッドなどに入れておくと便利です。

難しい物事を乗り越えたい

積極性を表す「ウル」、困難を乗り越えるという意味の「ニイド」をバインドします。これをネイルに描いておき、辛い状況の時に眺めるようにしましょう。
女性であればネイルアートに組み込んでも良いでしょう。
爪に書くという行為は北欧に古くから伝わるまじないでもあります。

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