「“あなたのため”って言われるたびに、私の心は削られていった」

ニックネーム：沙耶香（さやか）様
性別：女性
年齢：30歳

あおい先生、こんばんは。
今日は少し重たい内容になってしまうかもしれませんが、聞いてもらえたら嬉しいです。

私は昔から、母の言葉に縛られてきました。
「あなたのためを思って言ってるの」
「そんな格好じゃみっともない」
「そんな道に進んでどうするの」
「人にどう思われるか、考えなさい」――
そうやって、私の選択はいつも“母の基準”で決められてきた気がします。

勉強も、進学も、就職も、恋愛も。
自分の意思で選んだはずなのに、
どこかに「母をがっかりさせたくない」「いい子でいなきゃ」という気持ちがあって、
それが当たり前になっていました。

でも30歳を迎えた今、ふと虚しさを感じるんです。
「私、誰の人生を生きてるんだろう？」って。

“あなたのため”って言葉が、
いつの間にか、私を傷つける刃になっていた気がします。
今も母のことを嫌いになれない自分がいて、
「これって私が弱いだけなのかな」と思ってしまうこともあります。

私のこの気持ちは、ただの甘えなんでしょうか？
このまま母とどう向き合っていけばいいのか、
少しでもヒントをいただけたら嬉しいです。

「正しさ」の名を借りた言葉が、心を縛ることもある

沙耶香様、ご相談をありがとうございます。

「あなたのためを思って」という言葉は、本来とても優しくて、愛に満ちた響きを持つもののはずです。
でもそれが、選ぶ自由や感じる心を無言で制限するものになっていたとしたら――
そこには、支配と依存の境界が静かに入り込んでいるかもしれません。

あなたの今感じている痛みは、決して「甘え」ではありません。
それは、ようやく“自分自身の人生”に目を向け始めた証。
その気づきの尊さを、私は心から大切に思います。

今回は、タロットカードを通して、

あなたとお母様との関係の本質

あなたの心が傷ついてきた背景

これからの向き合い方と再生の道

この3つの視点から、丁寧に読み解いてまいります。

母との関係の本質：ワンドのクイーン・逆位置

このカードは、「過保護・過干渉・自己投影」を意味します。
お母様はもともと“支えたい”“守ってあげたい”という気持ちが強く、
それが「コントロール」や「先回りの干渉」につながっていた可能性があります。

それは愛情の一種ではありますが、
同時に「自分の理想通りに育ってほしい」という強い欲求でもあります。
そしてあなたは、そんな母の期待を感じ取り、
“いい子”を演じ続けてきたのではないでしょうか。

あなたの心の傷：ソード10・正位置

このカードは「限界まで我慢してきた痛み」「自分を押し殺してきた日々」を示します。
あなたはこれまで、母の価値観や評価に応えようと、
自分の感情を置き去りにしてしまう場面が多かったのではないでしょうか。

「反抗してはいけない」
「迷惑をかけてはいけない」
――そんな優しさや気遣いが、
かえってあなた自身をすり減らしてしまっていたことが伺えます。

でも、このカードは「再生の始まり」も意味します。
心が限界を迎えたからこそ、ここから変わっていけるのです。

未来の可能性：愚者・正位置

「愚者」は、しがらみからの解放、新しい選択、自由な旅立ちを表します。
あなたは今まさに、「誰かのため」ではなく「自分の人生」を生き直そうとしています。
それは怖さを伴うことでもありますが、
同時に、自分を取り戻す最初の一歩でもあるのです。

このカードが出ているということは、
“母の価値観からそっと距離をとる”ことが、あなたにとって癒しと自由をもたらす可能性を示しています。

無理に断絶する必要はありません。
でも、「母がどう思うか」より、「私がどう感じるか」を大事にしてもいいのです。

「あなたのため」は、本当に私のためだった？

親の「正しさ」に従ってきた子どもは、
ある日ふと、自分の“本音”がわからなくなることがあります。

でもそれは、あなたのせいではありません。
長年かけて刷り込まれた“親の正解”が、
いつの間にかあなたの「人生の地図」になってしまっていただけなのです。

「自分のままで生きる練習」は、今からでもできる

あなたが感じた「違和感」「疲れ」「寂しさ」――
それは、心が限界を超えたサインです。
そして同時に、「そろそろ、自分のために生きよう」という気づきでもあります。

小さなことからで大丈夫です。
今日食べたいもの、着たい服、行きたい場所。
「自分で選ぶ」ことの喜びを、ひとつずつ取り戻していってください。

あなたの人生の主語は、もう“誰か”じゃなくていい

「親に申し訳ない」「でも苦しい」
――そのはざまで揺れてきたあなたは、
本当に、よく頑張ってきましたね。

これからは、“誰かの期待”ではなく、
“自分の本音”で人生を選んでもいいんです。

あなたにはその権利がある。
それが「わがまま」ではなく、「生きるということ」だから。

また心が疲れたら、いつでも話しに来てくださいね。
あなたの中の「私自身」が、もう一度自由に呼吸できるよう、
心から応援しています。

必要であれば、「母親との縁の変化」「自分軸を育てるための行動」なども個別に視させていただけます。InstagramのDMにて無料鑑定も行っておりますので、どうぞご無理なさらず、お気軽にお声がけください。