別居中に浮気する夫の心理と慰謝料請求について
夫婦関係が上手くいかなくなり、ひとまず別居して夫婦関係を修復しようと話し合っていたのに浮気された、もしくは夫の浮気が原因で離婚前提の別居だったのに、結局浮気相手とまだ続いていたとしたら、心中穏やかでいられませんよね？
さまざまな理由から別居生活を送っていたのにもかかわらず、別居中に浮気されたとしたら以前にも増して夫への気持ちは冷め、夫の気持ちが分からなくなるでしょう。
別居したと言っても法的には婚姻関係は継続中。場合によっては浮気相手に慰謝料請求できるチャンスも残されています。
別居中に浮気する夫の心理状況や慰謝料請求について、できることを解説していきますので参考にしてくださいね。
別居中に浮気する夫の心理
妻と離れプチ独身気分になっている
別居した理由は色々あるでしょうが、今まで一緒に生活してきた妻と別居し一人暮らし状態になれば、まだ離婚してなくとも心はすでに「プチ独身気分」。
どうせ離婚するんだし・・・そんな甘い気持ちから浮気する夫はいますが、こんな態度を取られるようなら、別居はある意味正解だったと言えます。
寂しい気持ちを紛らわしたい
夫婦関係がすっかり冷め切っていたとはいえ、実際に一人暮らしをしてみるとやはり寂しいものです。
会社から帰宅しても夕食もなく、炊事洗濯も自分でしなければならない不自由さを味わったとしても、気持ちが冷めている妻とやり直すよりは他の女性に癒しを求めてしまいます。
夫婦関係をやり直すための別居だったとしても、妻の目が行き届かない別居状態では浮気してもバレにくいからこそ、つい出来心で浮気する夫もいるので要注意。
別居中の慰謝料請求は原則できない？
原則的に別居中に夫が浮気した場合、慰謝料は請求できません。
婚姻関係は未だに続いているのに、なぜ浮気している夫や浮気相手に慰謝料請求ができないの？
そう疑問に感じるでしょうが「別居＝婚姻関係が破綻している」とみなされるので、別居後浮気しても、慰謝料支払いの対象にはなりません。
婚姻関係が破綻していると裁判所がみなす基準としているのは、
・別居期間
・婚姻期間
・夫婦関係が悪化した過程
・連絡状況
を考慮し判断を下しています。
一般的に別居期間が５年以上続いている場合には、婚姻関係が破綻しているとみなされますし、離婚原因としても認められてはいますが、別居早々の浮気や結婚早々別居した場合など、パターンによって状況は異なります。
別居中の浮気でも慰謝料請求ができるパターン
別居する前から浮気していた
何らかの原因があり別居生活を送っていたとしても、別居前から浮気していた相手には慰謝料請求することができます。
特に別居する原因が夫の浮気だったのに、同じ相手と別居後も浮気していたとなれば完全なる不貞行為。慰謝料請求の対象内です。
ただし、慰謝料を請求するには「不貞行為の証拠」「夫婦関係が破綻していない証拠」が必要になってきますので、別居前から続いていると証明できる証拠を確保しておく必要があります。
別居前に探偵や興信所を利用し、証拠を確保していたなら慰謝料請求は楽ですが、別居後に浮気していた事実が判明しても、証拠がない状態では残念ながら請求は難しいでしょう。
単身赴任中に浮気された
別居とは言え単身赴任はまったくの別物。
仕事関係で別居する必要があったなら、婚姻関係は続行中ですから、夫や浮気相手に慰謝料請求ができます。
ただし例外として、夫が既婚者だと知らせず浮気相手と付き合っていた場合には、慰謝料の請求はできません。
夫婦関係を修復する前提の別居
夫婦関係を修復する前提の別居から一転、夫が浮気に走ったなら慰謝料請求の対象になります。
一時的な別居の場合、婚姻関係が破綻していなかった証拠が必要なので、別居について相談し合ったメールを証拠として確保しておく必要があります。
勝手に夫が出て行き別居状態になった
夫が勝手に出て行き別居状態になった別居なら、婚姻関係は続行中と判断されます。
一方的な別居であり、浮気相手と同棲し始めた形の別居なら完全なる不貞行為ですし、妻側が望んで別居していないのですから、慰謝料請求がでるのも当然です。
病気や介護を理由に別居していた
夫や妻が病気になり入院、退院後は静養のため実家に戻っていた、もしくは親や義親の介護の為に別居していたなら、その間に夫が浮気したのなら慰謝料請求ができます。
別居中の浮気の浮気にどう立ち向かえばいいの？
別居中に浮気されたとなると、一緒に生活していないだけに浮気の証拠をつかむのが難しく、慰謝料を請求したくてもできない場合には、今からでもこつこつと証拠を集めるしかありません。
夫の浮気に気付いたとしても、ここで夫を問い詰めては証拠を集めがより困難になってしまうので、細心の注意を払いつつ証拠を集めてください。
夫との関係修復・離婚したい場合でも、別居中の夫の浮気が分かったならばすぐに追求せず、探偵や興信所へ依頼し浮気の証拠（ホテルのや不倫相手の自宅の出入りなど）の動画や写真を押さえておきましょう。
まとめ
別居中とはいえ夫の浮気は妻の心を大きく傷付けますが、離婚する・しないは妻の心ひとつにかかってきます。
しかも浮気をした側が一方的に離婚を言い出したとしても、された側の承諾無しで離婚ができないため、話し合いで慰謝料・共有財産の分配をする切り札として離婚をチラつかせ、有利に話を運べるパターンもあります。
ただし一度離婚すればもう後戻りはできませんので、後悔しないようよく考えてから行動してくださいね。
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