ペンタクルの10
贅沢な衣服をまとった老人が愛犬をなでながら、外を歩いている男女や子供の姿を眺めています。
小アルカナのカードは背景が街の中というものは少なく、街が遠くに見えたり全く街ではない山や荒野の風景が多くありました。
しかしこのカードだけは街中の建物の中からの視点となっています。
また、象徴の絵が全ての人物や建物よりも手前に描かれているのはこのカードだけです。
そのコインが生命の樹の形に配置されていることも、他のカードにはない特徴となります。
読み解く上でのカギとなるでしょう。 10という数札は終わりや次世代を意味します。
このカードはコインが表す物質的な成功の最終的な姿です。
老人が人生の最終ステージを幸せに過ごしている姿であると言えます。
また、外を歩いている夫婦と子供が老人の身内であり、老人の財産や技術を若い世代へ引き継いでいくという姿を示しているとも言えます。
成功して得たものを次世代に引き継ぐということは、長く続くことを願ってのことです。
つまり引き継ぐ以上は保守的にならざるを得ません。
このカードは不安定を嫌いリスクを減らそうとする保守的な面があります。
現状維持をし、独創性や冒険を好まない性格となります。
一時しのぎよりも永続性のある方法を求めるよう、カードが物語っています。
このカードが出たら、変化よりも安定を重視し、長期的に展開することを重視して物事を進める事を考えてみるべきです。
ペンタクルの10の正位置のキーワード
経済の安定、伝統、継承、完成、相続、富、一族繁栄、不動産相続、財産贈与
ペンタクルの10の逆位置のキーワード
家の没落、家庭の問題、遺産問題、規模の縮小、住居問題、財産を失う
ペンタクルの10の正位置の意味
物質的な安定と永続性のカードであることからペンタクルの10の正位置は「経済の安定」「伝統」「継承」「完成」「相続」「富」といったキーワードとなります。
ここで1つの世代が終わり、次に大きな財産を引き継いでいくイメージです。
「一族繁栄」や「不動産相続」「財産贈与」というような家族を意識する言葉が他のカードよりも多くなります。
【ペンタクルの10の正位置】恋愛・対人関係
ペンタクルの10の正位置は、現在の恋愛が結婚に発展する事を意味します。
交際が家族に認められたり、名家に嫁いだりすることが前提となる恋愛となるでしょう。
早いうちから家族同士の付き合いもでき、順調に進むきざしです。
恋愛運に関しては、冒険をしなければ安定に近づきやすくなります。
好みや理想の恋人像とかけ離れた人と面白がって付き合うことは、あまり幸せな結果をもたらしません。
そうでなければ幸運の流れに乗って長く付き合える人と出会い恋を楽しむことができます。
対人関係では、仲間を大切にし身内感覚を味わって楽しむことができている状況です。
しかし柔軟に対応することで仲間を増やすこともできます。
同じ仲間だけでなく、知り合ったばかりの新しいメンバーとも付き合うことで、より人間関係を楽しむ事ができるでしょう。
【ペンタクルの10の正位置】結婚
ペンタクルの10の正位置は、両家の喜ぶ結婚を表します。
家同士の結婚となる場合も多いようです。結婚により繁栄していきますので、お互いに良いつながりが持てるでしょう。
また、自分の家と比べて良い家柄の家庭に入ることもあります。
財産を継承するような相続問題も視野に入れての結婚となります。将来を約束された結婚となるでしょう。
また単に良い結婚をする暗示ともなりますので、幸せな将来となるでしょう。
【ペンタクルの10の正位置】仕事
ペンタクルの10の正位置は、尽力してきたことが安定し、定番化することができたため次世代に引き継ぐこととなりそうです。
長く自分が担当してきたことであれば、自分の意思を受け継いでくれる良い後輩が見つかります。
安心して任せてみましょう。 新しい後継者として家業を引き継ぐようなことがあるかもしれません。
その仕事の伝統を守り、長く続けていくことを意識する機会が訪れるでしょう。
【ペンタクルの10の正位置】金運
ペンタクルの10の正位置は、貯蓄や運用の目標額、または仕事での収入額が目標に達したことを意味します。
努力が実り自分だけでなく周囲の人をも潤す暗示です。また遺産の相続や富の継承を受けるかもしれません。
貯め込むだけでなく上手に動かして資産を維持していきましょう。
ペンタクルの10の逆位置の意味
ペンタクルの10の逆位置は家族や自分を取り巻く団体の中でのお金のトラブルを表します。
ペンタクルの10の逆位置は「家の没落」「家庭の問題」「遺産問題」「規模の縮小」「住居問題」「財産を失う」といったキーワードとなります。
家に関する様々な問題を意味し、団体の中のマイナス要素を示します。
また、10のカードは達成を表すため、逆位置であれば「未完」や「未納」を表すとされます。
「未完成で終わる」「終わったが欠陥がある」などという意味ととることもあります。
【ペンタクルの10の逆位置】恋愛・対人関係
ペンタクルの10の逆位置は、相手の家に反対されて恋愛を純粋に楽しめない状況です。
また慣れ切った関係となり、純粋性が失われている状況を示します。
将来どうしていくのか、このまま付き合いを続けるのかなど、ふたりについての話し合いが行われていません。
また恋愛に対する自分の能力が落ちていて、恋人を探す気持ちになれない心境です。
であれば仕事や生活のことに一旦区切りをつけてから、改めて恋愛を考えてみましょう。
漠然とした不安がある場合もありますので、再スタートも悪くありません。
対人関係では、仲間同士の関係を大切にしましょう。
刺激のない慣れ切った関係は、楽な方に楽な方にと流れてしまいます。特にお金にルーズになりそうです。
大切な仲間だからこそ堕落することのないよう、気を付けて付き合いましょう。
【ペンタクルの10の逆位置】結婚
ペンタクルの10の逆位置は、結婚を反対される暗示です。
相手の家になじめず、「家に入れてもらえない」という一族の問題となります。
また政略結婚を意味することもあります。純粋な愛よりも相続や資産、後継者を意識した結婚となるでしょう。
結婚運に関しては、実らずに終わることを暗示しています。
結婚を考えずに恋人とずるずる付き合っているなら、慣れ合いの関係となっています。
将来のことを考え別れを選ぶのも悪くはありません。このままが一番良くないのかもしれません。
【ペンタクルの10の逆位置】仕事
ペンタクルの10の逆位置は、仕事が古いやり方に縛られてなかなかうまく進まないようです。
刷新する必要性に迫られています。
意味のない伝統に縛られず、仕事をよりスムーズに勧めるために、そして価値あるものにするために一新してみることを考えましょう。
後継者が見つからずに難儀している状況です。
資産の管理をする適任者にも恵まれず、難しい状況です。
しかし守るべきものをしっかりと守って次の世代につなげていくために、やり方を変えながらでも推し進めていくべきでしょう。
【ペンタクルの10の逆位置】金運
ペンタクルの10の逆位置は、過去に作られた財産を食いつぶしてしまう暗示です。
相続しても財産をうまく活用できないため、活かせずに終わってしまう可能性があります。
将来に不安も出てきますので、運用する前にまずしっかりと資産を守ることを考えていきましょう。
努力のわりには継承する資産や相続するものが少ないかもしれません。
思ったほどではなくがっかりすることもあるでしょう。
金銭的な成果を求めていたのなら期待外れとなり、場合によってはその内容が自分の不名誉となることもありそうです。