Ⅱ女教皇[The High Priestess]

女教皇(おんなきょうこう/じょきょうこう)

ウエイト版では神殿の二つの柱の前でひっそりと座っている女教皇が描かれています。
この柱に書かれている「J」と「B」はソロモン神殿の柱に名付けられた「ヤキン」と「ボアズ」という意味で、神の愛と試練を指していると言われています。

青い衣は無垢や従順を表し、この神の愛を受け止めるに相応しい純粋性を表します。

女神イシスの冠をかぶっている姿は知恵や知識や才能に溢れた人物であることを表し、高貴な女性であることを指しています。

手にしているTORAという立法書はこの世の理で、書の内容が見えないのは「大切なことは全て見えない、隠された真実に目を向けよ」と私たちに伝えています。

物静かに佇む女教皇ですが、その知恵や才能で神の叡智の理解をさらに深めようとしています。

意識が高く、より高みを目指しているのが伺えます。

神の子であり、世俗的なものではなく精神性を重視しているカードです。

物質的満足とは対照的と言えるでしょう。

女教皇の正位置のキーワード

直感、知性、安心、満足、期待、聡明、雰囲気

女教皇の逆位置のキーワード

悲観、無気力、無神経、現実逃避、疑心暗鬼

女教皇 正位置

女教皇の正位置の意味

女教皇は知恵や知識に富んだ女性像です。

また神の教えに従順であることから目に見えないものへの理解や感じ取れる直観力を指します。

女教皇の正位置はキーワードとして「神秘」「受動的」「知恵」「学問」「直感」「精神性」という言葉が浮かび上がります。

また女性であることから「思慮深い」「控えめ」「冷静」「思慮分別」などが挙げられます。

現代的に言うのなら、物静かだけど直感に冴えとても頭の良い賢い女性、といったところでしょうか。

豊かな精神面を表すことが多いカードです。

【女教皇の正位置】恋愛・対人関係の解釈

女教皇の正位置の場合、恋愛においては「プラトニックラブ」という言葉がぴったりでしょう。

物質的でなく精神的な愛を意味します。

思慮深く、思ったことを口に出せない部分があるので、片想いという意味にもなります。

それほどに秘めた想いであり、深い愛であると捉えます。

恋に対しては引き気味で、見守るだけで良いような片想いです。

口には出さないので恋人未満であることも多いでしょう。

「独身を貫く」という意味にも取ることがあります。

恋愛の状態なら精神的な満足を、フリーの人なら知的な恋愛を求めています。

対人関係においても同様に、心のつながりを求めて満足するような関係です。

相手は目立たず控えめで、陰から支えてくれる信頼できる相手です。

理解しあえる本物の友情を感じる事ができるでしょう。

思いやりのある良い関係です。

【女教皇の正位置】結婚の解釈

女教皇の正位置の場合、運命とも言えるような心のつながりを感じる相手となります。

パートナーがすでにいる場合は、相手に癒され自分も信頼でき絆を感じることができます。

運気であれば、金銭や財産、持っている物などに左右されずに相手を判断することが重要です。

やや内向的な時期なので、アピールする時は話を盛らず素直に表現してみるのが良いでしょう。

運気は良いですが、偏見を持たないよう冷静に判断しましょう。

【女教皇の正位置】仕事の解釈

女教皇の正位置の場合、仕事運は吉です。

才能が発揮できるチャンスなので、いかんなく自分の能力を役立てましょう。

誰かをサポートする仕事が向いています。

職業でいうなら看護士や事務職、秘密事項を扱うような仕事、秘書、調整するような仕事が向いています。

カウンセラーのように相手を受け入れて相手の進む道を助ける仕事も良さそうです。

チームで何か取り組むのなら、思いやりを持って仕事が回りやすいように配慮してあげて下さい。

【女教皇の正位置】金運の解釈

女教皇の正位置では、運気は良いようです。

手に入る金額が限られていても、必要な物が何であるか見極められるので無駄に使わず満足できます。

「多ければそれでいい」という考え方ではなく、上手に使って回す方法を考えてみましょう。

収支の無駄を発見できてより快適に金銭に関わることが出来ます。

何か目標を立ててそれに向かって貯蓄し始めると良いようです。

女教皇 逆位置

女教皇の逆位置の意味

女教皇の逆位置は、正位置とは真逆の、女性特有の鼻につくような点が挙げられます。

他人に厳しく、異なるものを受け入れるのが難しい人物です。

また精神的に寛容ではないためヒステリックであり、情緒不安定です。

陰鬱で批判的なところもあります。

感情的ゆえに、不満や思ったことが顔にすぐ出てしまう軽々しさがあります。

キーワードとしては「排他的」「ヒステリック」「人嫌い」「ストレス」「理解しない」「神経質」「潔癖」などが挙げられます。精神的に乱している状態を表しています。

【女教皇の逆位置】恋愛・対人関係の解釈

女教皇の逆位置では、自ら恋を遠ざけるような潔癖な心が表れています。

恋愛や恋人、性に関してのコンプレックスがあり、自分の心に素直になれません。

愛情表現が屈折しており、相手に不満ばかりぶつけてしまいます。

相手がいるのなら自分を押し付け過ぎていて自ら状況を悪くしているようです。

フリーであれば、潔癖すぎ誰も受け入れられず異性嫌いになってしまっています。

完璧主義すぎて相手を選んでしまう部分が欠点のようです。

このまま独身でいるといわゆる「オールドミス」となります。

改善するなら改善点は相手より自分にあるというメッセージです。

対人関係においても、自分のヒステリックさで周囲を乱してしまっています。

相手の好意を素直に受け入れ、自分とは違った人間を否定せず受け入れるようにしてみましょう。

堅物過ぎて失敗や誤解を招いてしまう状況です。

【女教皇の逆位置】結婚の解釈

女教皇の逆位置の場合は、潔癖すぎて相手が遠のいてしまっています。

パートナーがいる場合は、自分の条件の押し付けに走らず相手を受け入れる心を持ちましょう。

寛容的になれないのならまず自分自身のストレスを減らしましょう。

精神的に落ち着かない時期のようなので、トラブルに発展しやすくなります。

結婚時期はもう少し先にして、まずは自分の総点検をしてみましょう。

閉鎖的になり過ぎて悩みの相談さえ出来ない状態です。

恐れずにまずは信頼できる相手に相談してみて下さい。

心が開放されてきたら結婚にも良い時期です。

それまで焦らずにまず自分を癒しましょう。

【女教皇の逆位置】仕事の解釈

女教皇の逆位置の場合は、自分の弱点を見直す時期です。

職場や取引先からのストレスで疲れてしまう兆しがあります。

過度に緊張したり真面目すぎると自分をすり減らしてしまいますので、自分のストレスのため込みやすさに気付きましょう。

後輩に対しても教育が厳しくなりすぎて理解が得られません。

柔軟に対応できるよう頭を柔らかくしてみましょう。

職業では、単純で面白みを感じない仕事や緊張状態が長い仕事は向いていません。

細かすぎると感じる仕事は選ばない方が賢明なようです。

また相手に媚びへつらうような立場の仕事もやめておきましょう。

【女教皇の逆位置】金運の解釈

女教皇の逆位置では、不必要な物であっても感情的になって購入し散財する可能性があります。

お金の運気は下がり気味で、なかなか望み通りに回りません。

必要かどうかを検討し直し、無駄がないか家計の点検を行いましょう。

経済的な観念に不得意な場合にもこのカードが出てきます。

精神的な満足も必要ですが、社会で生きていくのにお金の感覚も大切です。

苦手意識があるのならこの機会に勉強を始めても良いでしょう。

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