ハウスは天体と星座に並ぶ占星術の基礎部分となります。
ハウスでわかるのは具体的な活動範囲です。つまりは天体の性質が『どこで』発揮されるのかがハウスによって読み解くことができます。ハウスの種類は全部で12ハウスあり、天体が集まるハウスは特に人生において重要だと考えられています。
太陽の動きに合わせて1日で1周する上に場所に左右されるため、自分の生まれた時間や場所が分からない場合にはハウスを見ることはできません。
ハウスの境界をハウスカスプと呼んでいます。ハウスカスプのサイン、特に1ハウス、4ハウス、7ハウス、10ハウスのカスプは非常に重要です。
・ASC(アセンダント):1ハウスのハウスカスプ
個人のキャラクター、外見、他人からみた自分
・IC(アイシー):4ハウスのハウスカスプ
居場所、心の拠り所、基本的な安定感、自分自身の根っこと
・DSC(ディセンダント):7ハウスのハウスカスプ
投影、自分に欠けていたり足りないもの
・MC(エムシー):10ハウスのハウスカスプ
天職、人生の目標、ゴール
よく使われるのがASCとMCで、これを読み解くだけで自分はどんな人生を歩むのか、目指すべき方向がわかります。
ハウスに天体がない場合には、ハウスカスプの星座の支配星を見るようにします。ハウスはある意味で部屋のようなもので、星座が部屋のインテリアを変えるのだイメージすると分かりやすいかもしれません。天体は人間だと考えれば分かりやすいでしょうか。本人の部屋なら居心地のがいいですし、友人の部屋、ライバルの部屋、場違いの部屋など、雰囲気や関係性によって天体が本来の力を発揮できるかが決められるとうこっとです。基本的にハウスに天体があると突出しますが、なければ平凡・平均的と考えてもいいでしょう。
ハウスの分割方法は実に様々で、その数は100種類ほど。ある日本でよく使われているのはプラシーダスで、たいていの占星術ソフトで使うことができます。実際占星術師の間でも意見の分かれるところであるので、使いながら自分が合うと思うものを採用するといいでしょう。
12ハウスの基本的な意味
それではここで12ハウスの基本的な意味をまとめていきます。
この1〜12ハウスは別個なものとして存在しているわけではありません。グラデーションのように全体で1つの人生を表していると想像してみてください。ハウスは対応する基本星座と似たような意味合いを持っています。12星座が人生の発達領域に呼応するとお伝えしましたが、ハウスもそれを受けて1つの人生の始まりから終わりを意味しています。
西洋占星術は、暗記をしようとすると表面的な意味しか捉えられなくなります。1〜12ハウスの繋がりと人生の歩みをイメージしながら、感覚で本質を掴んでみてくださいね。
1ハウス:本人のハウス(対応星座:牡羊座)
自分自身のキャラクターや容姿、他人から見た自分を表します。
幼少期の出来事を表すともされており、0〜7歳頃の潜在意識に刷り込まれた思い込みや影響が人格形成に大きな影響を与え、自分自身のキャラクターが構築されると考えられます。
2ハウス:所有のハウス(対応星座:牡牛座)
自分の持つ価値観やお金、体力、才能といった所有物、資産との関わり方を表します。
物質的な豊かさも表しますが、そこに喜びや満足を得るかどうかは本人の心のみぞ知る領域です。自分自身を知り、いかに持っている資産を意識的に使いこなすかが人生を開く鍵です。
3ハウス:コミュニケーションのハウス(対応星座:双子座)
自分自身を外に発信するための言葉や思考、自己表現方法を表します。コミュニケーションを取るための基礎がここに詰まっているわけです。言葉にすることで、自分の見えないものを言語としておろし共有することができます。それは自分と他人との差異の発見でもあります。
4ハウス:基盤のハウス(対応星座:蟹座)
心の安定に欠かせない基盤となるハウス。家庭は本来は絶対的な安心感を創る基盤的な存在で、この上に立って人は安心して社会という広い世界に踏み出すことができます。疲れた時に戻ってくる場所。最終的にはこの4ハウスに人は帰ってくるのです。
5ハウス:創造と娯楽のハウス(対応星座:獅子座)
自分自身の楽しみや好みをトコトン外部へ表現していこうとするハウス。どちらかというと表現方法は一方的で、趣味や芸術のように自己満足感のために創造するようなところがあります。好きなことを追求することは個性との出会いであり、才能や人生を大きく開くための自信のある自分との出会いとなるでしょう。
6ハウス:貢献と反省のハウス(対応星座:乙女座)
自分のことだけではなく、他人や周りのために役立つことで喜びを得ていこうとするハウス。今まで愛やエネルギーを受け取るだけでしたが、ここにきて与えることで繋がりを感じるようになります。貢献することで社会に役立つことで、社会という広い世界に目線が映るようになるのです。
7ハウス:投影のハウス(対応星座:天秤座)
1対1の人間関係の中で投影された自分を発見するハウス。たいていの人間関係の中で、人は自分の不足していた何かを補おうとします。コミュニケーションの中での気づきは、自分自身のだけでは決して見つけることのなかったもう1人の自分。完璧ではないからこそ、人との関わり合いが必要なのだと教えてくれます。
8ハウス:共有のハウス(対応星座:蠍座)
人との深い関わり合いにより、喜怒哀楽の感情すら共有して心の奥深くでの繋がりをを求めるハウス。結婚生活や遺産を表すというのは、それが共有されているものだから。全てを一体化させて心の奥深くで溶けるような、このハウスには人間関係での深みを感じます。
9ハウス:精神のハウス(対応星座:射手座)
精神的な向上心や探究心が表れるハウスです。人生の高みを目指すために、今自分ができることは何なのか。安定とはかけ離れていますが、未知の世界に飛び込むからこそ人生の目的地にしっかりたどり着くことができるのでしょう。
10ハウス:天職のハウス(対応星座:山羊座)
人生を見渡すことができる最高到達地点です。自分の才能をフルに活かすためには何が必要なのか、社会のために何ができるのか。その存在意義が天職の中に隠れています。
天職はある意味で目的であり使命であり、ここへたどり着くために人生があるといっても過言ではありません。
11ハウス:友人、組織のハウス(対応星座:水瓶座)
全体を見据え、自分は今社会の中で何ができるのか、社会やグループを発達させるために何ができるのかを関わりを通して見つけていくハウス。自分、他人を超えた枠組みのために、自分のもつ才能を役立てようとする働きです。
12ハウス:潜在意識のハウス(対応星座:魚座)
無意識なスピリチュアルといった目には見えないハウス。隠れた抑圧されたものも潜んでいます。潜在意識下の中では全ては1つであり、誰もが繋がっています。意識的には浮上しないものの、『気づいて欲しい』と他人や出来事を投影してやってきます。
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・0度-コンジャクション(Conjunctuion)
・45度=セミスクエア(Semisquare)
・60度=セクスタイル(Sextile)
・72度=クインタイル(Quintile)
・90度=スクエア(Square)
・120度=トライン(Trine)
・150度=インコンジャクト(Inconjunct)
・180度=オポジション(Opposition)